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約束1 ページ12

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-降谷零 side-


電車に乗り込み、空いている席に座るなり企画書を眺めていた。その企画書は良くできたものであり、今日はこれを元にプレゼンするはずなので途中からでも構わないので早く聞いてみたいと思った。

駅に到着して急いで保険会社へ向かう。受け付けに声をかけて、名前を名乗れば話は通っていたのか受付の人が会議室に案内してくれた。

部屋の中に入り、遅れてしまった謝罪をしてから頭を上げれば、話すのを一度止めて、一瞬驚きつつ倭が《初めまして》と挨拶をする。3日前のプライベートの倭と違い、仕事モードであり雰囲気も違う。ON OFFがハッキリしている人なんだと感じた。

その後、着席するなり会議を進めプレゼンを通して疑問に思ったこと、意見を積極的に出していく。久しぶりに楽しいと思えたプロジェクトであり、今日は代理として来ていて、次の会議には参加できない事を惜しく思う。








会議が思いの外長引き、少し休憩することになった。

休憩がなければ、倭と話すことも出来なかったので、正直休憩時間がありがたかった。自分も休憩しようと外に出たら少し離れた休憩スペースに倭が一人座っていた。良いチャンスだと思い静かに近寄り挨拶をした。

せっかくの二人きりなので、誰かに邪魔される前に倭を食事に誘ってみる。倭は旦那に浮気されているようだが一応既婚者なので、断られるかもしれないと思ったか、あっさりと許可してくれる。
それでも、一方的にならないために連絡先を名刺に記して、連絡を待とうと思ったが倭も名刺に連絡先を記して手渡してくれた。これで食事に行けることが確実になった。夜に連絡することを伝えてから、中野に呼ばれたため会議室に戻った。









それから一時間ほど経ち、会議が終わって、冒頭に至る。
その後自分達は会社に戻り、今日の会議録を自分がまとめ上げその日は帰宅した。


家に帰り食事を作って、食べ終われば早速倭の連絡先を登録してあえてLINEてはなくメールを送った。返事を待つ間、食器洗いや入浴、洗濯物を済ませる。一息ついた時にスマホのランプが点滅しているのに気づき、メールを確認すると倭からだった。

そのメールには、今日のお礼が丁寧に書かれている。律儀な人なんだなと思いつつ、此方からまた食事の誘いをすると、倭の都合が良いという二週間後の金曜日に行くことが決まった。

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作者名:ゆきだるま | 作成日時:2018年5月26日 8時

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