恋 愛 事 情

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「 … 俺の顔に、なんかついてますか？ 」





じーっと見過ぎたのか

不思議そうにわたしを見つめる彼。







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「 いや、えっと、なにも… 」


「 もしかして … 」


「 え？ 」


「 … 俺のこと知ってますか？ 」


「 ……… は？ 」







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初対面のはずだけど …

どういう意味？？





この辺で有名なナンバーワンホストとか？






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腕を組んだまま



「 俺らもまだまだやな … 」



と呟いた彼。






" 俺ら " ってことは

ホストクラブのお店のこと？？






有名店目指して頑張ってる的な？







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確かに、彼の身につけてる服は

若い割にはどれも高級そうで。





中指にはゴツゴツの指輪が

キラリと光ってる。





…… ホストだ。

多分、確定だ。







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「 … お店、繁盛するといいですね！ 」





憶測で、それだけ言うと

少しだけ驚いた顔をしてから





「 そやな、ありがと (笑) 」





彼はまた、ふわっと微笑んで

サングラスを外した。







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素顔を見せてくれた彼は

" 藤井さん " という名前で

私より３つ年上の２１歳。





私は、" 望 " って人と同い年らしい。







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「 大学生か 〜 ええなあ、若いな 」


「 藤井さん行ってないんですか？ 」


「 行ってたら４年生やんな 」




そう言う藤井さんは少しだけさみしそう。








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「 あ ……… ごめん、電話 」


「 どうぞどうぞ！！！ 」







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『 え、もう撮影？！今から向かうわ！ 』





電話の後、慌てたように

帰り支度を始めた藤井さんは





「 今日は楽しかった！ありがとな 」





キラキラの笑顔を見せて

走って帰っていった。








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… また、会えるかな。






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