43話 ページ3
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「なあ重岡」
さっきコンビニで買ってきたアイスを仲良く並んで食べているんだけど。
重岡「なんや」
万が一撮られたら困る、という理由で家も時間差で出たし、店も時間差で出入り、会計も別。
「これどっちかが2人分買いに行ったらよかった話ちゃうん」
重岡「あれ、気づいとった？」
「いや、気づいたん今やけどさ」
重岡「むしろそれまでは気づかへんかったんや、おもろ」
私の方を見ながら腹を抱えて笑ってる。
…相当バカにしてるな。
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重岡「あんまり色々考えても意味ないで」
「ん？」
重岡「なに考えてるんか知らんけど、今ここで俺らが一緒におる、それだけでええやろ」
…どうして何も言っていないのにわかるの。
「なんで急に勘鋭いねん、怖いわ」
重岡「誰よりもわかってるつもりやからな、Aのこと」
「10年会ってなかったのに？」
重岡「10年10年言うてるけど俺からしたらそんなん全然関係ないでほんまに」
めちゃくちゃ真面目な顔してそんなことを言うから。
「なんやどうした？告白でもするんか？」
この空気に耐えられなくなって思わず笑ってしまったんだけど
重岡「…そうや、って言うたら？」
重岡も笑ってくれると思ったのに。
“そんなわけないやろ、アホか”って。
「え、っと？…重岡、？」
相当な困り顔をしていたであろう私を見て、重岡は切なそうに笑って。
重岡「はは………俺、もうちょい自信あったんやけどなあ、ちょっとくらい俺のこと好きなんちゃうかって。
……さすがにここまで脈なしやと思ってへんかったわ」
ここまで言われてしまえばきっとどんなに鈍い人でも意味はわかるだろう。
重岡「ま、これから意識してくれたらええから」
食べ終わったアイスのゴミをゴミ箱に入れるために立ち上がった重岡は、ゴミを持っていない方の手で私の頭をくしゃっと撫でてから台所へ消えて。
「…そんな顔されたらほんまにわからへんようになるやんか」
重岡は私の知らない表情をしていた。
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ひのりーる(プロフ) - ジャスてぃすさん» 作者解説まで！最後までお読みいただき感謝です。嬉しいお言葉ありがとうございます、次回作しばしお待ちいただけたら嬉しいです！ (2020年7月13日 20時) (
レス) id: 334deb90dd (このIDを非表示/違反報告)
ジャスてぃす - すっごく面白くて最初から最後まで一気に読みました！頭の中で想像しやすく読みながらニヤニヤしちゃってました。作者解説も楽しく読ませてもらいました！次回作も楽しみにしています。 (2020年7月13日 10時) (レス) id: 9e9693ea2c (このIDを非表示/違反報告)
ひのりーる(プロフ) - はーとさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉を噛みしめ今後も頑張っていきますので次回以降もぜひ読んでいただけたら嬉しいです！ (2020年7月10日 0時) (レス) id: 334deb90dd (このIDを非表示/違反報告)
はーと(プロフ) - 凄い久々にこんなにハマるお話読みました。素敵なお話ありがとうございます。これからも楽しみにしてます。 (2020年7月8日 1時) (レス) id: 44f8d99200 (このIDを非表示/違反報告)
ひのりーる(プロフ) - 重岡だぃきさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました！ぜひ次回作も読んでいただけたら嬉しく思います。 (2020年7月4日 17時) (レス) id: 334deb90dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひのりーる
| 作成日時：2020年6月22日 20時
