7話 ページ7
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それから私たちはもう10年ほど会っていない。
10年の間ずっとなんとなく続いているやりとりも、メールからLINEへと変わった。
お互いに返事を返す頻度はまちまちだし、1、2週間放置なんてザラだけど、それでも重岡からは定期的にメッセージが送られてきていて。
10年続くって相当だよなあ…。
そんな中でも面倒なメッセージが月に一度のペースで送られてくる。
重岡『月1本人確認。高校2年生の夏、お前が転んで捻挫した場所はどこでしょう』
「…本人確認とかいらんやろアホかほんまに。それにしてもなんでこんなしょうもない黒歴史いくつも覚えてんねんあいつは」
毎回私の小さくてしょうもない黒歴史を掘り返すことで本人確認をしているらしい。
ムキになって怒ってメッセージを送るのも面倒なので、いつもちゃんと返事をしてあげるけど。
『近所の海。そのあと重岡に運ばれた』
海の岩場で足を滑らせて捻挫をした私をおぶって家まで送ってくれたのは重岡だった。
重岡『運んでもらった、って言え。あーほんま重かったわあんとき』
『はいはいあの時はありがとうね』
重岡『適当なお礼やな』
-ボイスメッセージ
重岡「ちゃんと言えやあああ！！」
「うっるさ…どこで撮ってんねんこんなでかい声」
たまに送られてくるボイスメッセージが私にとっては重岡の元気確認で。
「…しょうもな」
実は少しだけ元気をもらっている。
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ひのりーる(プロフ) - 藤井みるくさん» 感想いただきありがとうございます！まだまだ続きますので最後までお付き合い頂けたら嬉しいです！ (2020年6月20日 22時) (
レス) id: 334deb90dd (このIDを非表示/違反報告)
藤井みるく - この小説とても面白いです！こうしんがんばってください(*´ω｀*) (2020年6月20日 14時) (レス) id: caf5bdba53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひのりーる
| 作成日時：2020年6月8日 22時
