34話 ページ34
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「あきと、くん」
これまたメンバーの照史くん。
桐山「え、何？誰？」
怪訝そうな顔をした照史くんがこちらを見つめている。
…いやまあそうなりますよね。
まさかここで迎えにメンバーを呼ぶなんて誰が思うの………
「あ、えっと」
クソ重岡、こんなときにヘロヘロしやがって。
説明くらいしろ馬鹿野郎。
小瀧「しげのさ、ほら、前に言うてたやん、小学校から高校まで同じやった子がおる、って」
困った様子の私を察した小瀧くんが救いの手を差し伸べてくれた。
はあ、重岡とは大違い。
桐山「あー！！Aちゃんか！」
表情がさっきとは打って変わって満面の笑みになった。
…まあそうやろなあとは思っとったけど、もれなくメンバーみんなに喋ってるってことやな、これは。
桐山「うわ、しげベロベロやんめずらし」
おじゃましまーすと言って入ってきた照史くんは床に転がる重岡を見てそう言った。
桐山「迷惑かけまくってるらしいな、うちの重岡がほんまにごめんな？今日は小瀧まで迷惑かけたんとちゃう？」
「あ、いや！重岡にはほんまにめちゃくちゃ迷惑かけられてますけど小瀧くんは…んっと…かけられてない？かな？たぶん」
突撃御宅訪問の時点でちょっと迷惑だけど。
特に何かされたわけではないし、ね。
桐山「あーもうほんまにあかんね。仮にもアイドルやろぉ」
軽く重岡を小突いた照史くんは
桐山「また今度、ちゃんと挨拶させてな？今日は酔っ払いたち連れて帰るのが俺の役目やね」
あぁもうさすが、よくわかってらっしゃる。
小瀧「ほんならAちゃんまた来るな！」
重岡「もう来んでええよ〜」
連れてきた本人が何言うてんねんなほんまに。
「私の家やけどなここ」
桐山「ほら、しげも」
照史くんが腕を掴んで立ち上がらせようとするけど
重岡「俺は泊まるー」
…うだうだしやがって。
桐山「迷惑やろ、ほら」
「ごめんやけど今日は帰って、明日朝早いねん」
…いやなんで私が謝ってんねん、おかしいやろ。
重岡「えー」
小瀧「ほら、行くで。Aちゃんおやすみ！」
終始ヘロヘロし続けていた重岡は、照史くんが掴んでいない方の腕を引っ張り上げた小瀧くんにずりずりと引きずられて玄関の外に消えた。
「おやすみなさい」
はあ…台風が過ぎ去ったような気分。
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ひのりーる(プロフ) - 藤井みるくさん» 感想いただきありがとうございます！まだまだ続きますので最後までお付き合い頂けたら嬉しいです！ (2020年6月20日 22時) (
レス) id: 334deb90dd (このIDを非表示/違反報告)
藤井みるく - この小説とても面白いです！こうしんがんばってください(*´ω｀*) (2020年6月20日 14時) (レス) id: caf5bdba53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひのりーる
| 作成日時：2020年6月8日 22時
