Story25 ページ26
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移動用のバスの中、沈黙が続いている
天「……」
楽「……」
龍之介「……」
「……」
でも一応カオルさんもいた
隣にいるけれど……
カオル「ごめんねAちゃん、3人とも今日は別々なのよ」
「と言うと？」
カオル「楽はバラエティの収録、龍は同局だけど別番組の収録、天はドラマの撮影ね。でAちゃんには、天に着いて行ってもらうわ」
「え」
チラっと通路を挟んで隣に座ってる天くんを覗き見る
天くんは台本に目を向けていた
少し気まずくなってから天くんと話してないんだけど……
カオル「今日頑張ったら、明日からIDOLISH7が学校来ない場合早退して良いわよ」
「やります！」
楽「A単純だな……」
カオル「終わったらまとめてそっちに行くから、そしたらその場で解散ね」
「はーい」
楽兄の呆れたような声がしたが気にしない。
一織くんや環くんがいない教室なんてつまらぬ！
楽「おっ、着いたか」
龍之介「意外と早かったな……じゃあ行ってくるよ」
「うん、ばいばーい」
龍くん達に手を振り、バスの中は私と天くん2人だけ
……あと運転手さん
と、天くんはそれまで読んでた台本を閉じ、窓側の私の隣のシートに移動してきた
「……！？」
天「ねぇAさ……」
そう切り出し、天くんは続けた
天「なに他の男子に無防備になってんの？」
「え、あの、どういう……」
天「ボクが見てないとでも思った？黒髪の彼にタイを結ってもらってたの。もし胸でも触られてたらどうするつもりだったの？」
「え、一織くんはそんなことはしな」
天「こないだの勉強会の時もそうだったけど、A警戒心無さすぎ。……男は狼だって、今度じっくり教えてあげるよ」
そう言って、天くんは私の左肩を抱き寄せ、右耳にキスを落とした
「ひぅ……っ!!」
天「まぁ、昨夜キミを悲しませてしまったボクにそんなこと言う資格無いけど……今のはさっき出来なかった分のキス」
「さっきって？」
天「教室だよ、Aを連れて帰ろうとしたときね。あのときは龍が抱えてたから仕方なかったからさ」
ああ、あれ……
あれには驚いたなぁ……
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作者名：Meow* | 作成日時：2015年9月6日 15時
