【獄都事変】蒼玉色の瞳

第伍話 ページ6

しばらく、廃校の中をうろついていた。

すると、廊下というか、向こうの方から轟音が響いたのが聞こえてきた。


斬島「･････？なんだ？」

A「あはは、誰か来たとかじゃないですか？」
Aはカラカラと笑う。

二人は一旦探索をやめて、音のした方へ向かってみた。
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斬島side
昇降口のあたりまで戻ってくると、俺と同じ獄卒、田噛(たがみ)がいた。

斬島「さっきの音はなんだ？」
俺がそう尋ねると田噛は、

田噛「あ〜････。あれは平腹が吹っ飛ばしただけだ」
と言った。

俺の横でAは、「うっへぇ〜！平腹さんすっげぇ〜！！！」と感心している。

いや、そこは感心するところではないだろう。

田噛「だるい････。おまけにツルハシも盗られちゃあ、仕事になんねぇ。」

斬島「追いかけないのか？」

田噛「面倒だろ」

俺の隣にいるAは、相変わらず「えへっ、じゃあこれから、ツルハシを取り返してくるんですね！？あってます！？斬島さん！」と五月蝿い。

俺のため息が聞こえたのか、田噛は「･････平腹が増えたみたいだな」とぼやいていた。

まだまだ先は長そうだ。

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