タチの悪いヴァンパイアに捕まりました【JM】 (ページ27)

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a different world27 ページ27

「良いでしょ？耳飾り僕と一緒。」

鏡の中で見詰め合いながらお兄さんは自身の長めの髪を耳にかけた

それと同時に見えた3つのフープピアス

それと1番手前の目立つ場所に着けられている十字架のピアスを見て

あ、ヴァンパイアって十字架平気なんだ

って思ってしまった。

でもそうやって思考を誤魔化さないと

いつの間にか触れられている首筋が熱を持つから。

「あー、美味しそう。がまん、できないかも」

熱を宿した紅い瞳が妖しく光る

お兄さんがゆっくりと私に見せつける様にその赤い舌で未だ塞がっていない噛み跡をなぞる様に舐める

視覚と触覚から得られる情報に一気に体が熱を持つからせめてもと目線を逸らしたいのに、

頬に添えられている手がそれを許してくれない

「……ねぇ、そんな顔しないで我慢してるのに。」

甘える様な強請る様な甘い声。

『だ、って……』

ならそんな声で囁く様に言わないで。

体が疼いてしまう。本能に直接干渉してくる様な

そんな感覚に戸惑うけれど

もしかしたらこれもヴァンパイアの能力なのかもしれない。

あぁ、またたべられる

そう確信した。