小さなお姫様【第五人格】 (ページ9)

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目が覚めてページ9

窓から明るい光が入ってくる。

『はぁ…疲れた』

身体が痛い。昨日、お酒少し飲んじゃったんだよね…確かだけど

ヘレナさんから貰ったお酒、あるこーる？が無いお酒だったけど、酔っちゃったんだよね…

『あの後、何があったっけ…』

ふと、昨日の事を思い出してみる。
けど、何も思い出せない…
それどころか、頭が痛くなる。

『…お腹も空いたし、頭も痛いし…やだな』

頭が痛いのをなんとか堪えながら着替えて、部屋？から出る。

『…そう言えば、ここって何処…？いつ、この部屋？に入ったんだろ…』

そんな事を考えていると、隣から聞き慣れた声が聞こえる。

「ん…Aか、おはよう。」

イライさんが簡単に挨拶する。

『あ、おはようございます！』

どうやら、私の右側の部屋はイライさんらしい。
私の左側の部屋はフィオナさん…優しい方達に挟まれてよかった…

「あ…そう言えば、食堂の場所分かる？」

『え？えっと…』

…どうしよう、食堂の場所覚えてない…！

「やっぱりか…」

イライさんが知っていたように話す。
迷惑かけちゃうな…

『あの、食堂ってどこですか？』

イライさんに問いかける。
あれ？この会話、どこかでしなかったっけ。

「秘密。」

『えっ…』

やっぱり、この会話昨日話した！

『なんで教えてくれないんですか？』

少し困惑気味に問いかける。

「教えたら、一緒に行けないでしょ？」

あ！そっか！
…って思う訳ないでしょ！

『じゃあ、一緒に食堂へ行こうってこと？』

「そう言う事になるね。」

イライさんがにっこり笑って返事をする。
憎めない笑顔って、この事なのかな…
絵に記録しておきたい。
憎めない、許す…これに似合うのは、ネモフィラの花言葉かな

『あなたを許す…』

誰にも聞こえない程の小さな声で呟く。

「…食堂へ行こう。皆待ってるよ。」

『あ、はいっ！』

急いでイライさんの元へ向かう。