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ーSubaru Sideー







Aと会わなくなって


全てがどうでもええと思うようになった。




自分たちを面白おかしくしたてる番組も

なんの意見も通らない仕事も

全部くそみたいで。



歌ってる時だけが全てを発散できて

歌を聞いてほしくても、出てくる話は歌以外の話ばかり。


俺の歌への興味なんか世の中一切ないんやなと
思い知らされる。



くだらん。

本当どうでもええわ。






メンバーは心配してくれてるのはわかっとるけど、
それさえも鬱陶しい。



1人で深い深い海の底におるみたい。








周りの言葉も聞こえんようになって
気付いたら生放送で大失態。
さすがにやりすぎた。




どんなに上から怒られても
周りから白い目で見られても
もうホンマどうでもええわ。




早めに家に帰されて、
ぼーっとソファに項垂れる。



携帯が鳴っているのに気付くが
どうせメンバーやろ。







しばらく経って、家の呼び出し音で目が覚める。


寝てたか…。



誰やねん。こんな日に…


え、





おれは固まった。


画面には会いたくて会いたくて…
でも会いたくなかったAがおった。


何しにきたん…

テレビ見たんか?

愛想尽かされたか…



少し不安そうな顔をして立つ姿が
変わらず愛しくて
無言で扉を開けた。




あー、引っ越しの準備してて段ボールだらけや。

部屋も荒れてるし…



…って、きっと一言サヨナラ言われるだけやのに。


す『あほらし。』



自分の愚かさがほんまに嫌になった。



家の前のインターホンが鳴り、扉を開ける。


どんな顔していいかわからんくて、
鍵を開けるなりリビングに戻った。




カチャッと静かな音を立てて
Aが入ってきた。


久々に見るAは、
どこか凛々しくなってて、
ベリーショートになった髪が馴染んでて
そして俺を見た途端、涙で目が潤んでいた。


俺は別れを言われるのが怖くて

冷たく言葉を浴びせた。





ここまで来てしがみつくこともできない俺。

ホンマどこまでも嫌になるわ。





早く帰ってくれ

俺をこれ以上みじめにさせんとって…

そう思ったのに、Aは俺に抱きついてきた。




そしてこんな俺に謝ってくるし、めちゃめちゃ心配してくれて。


本当は嬉しかった。
今すぐにでも抱き返したかった。





だけど…


きっと…





お前は俺とおらん方がええねん。






.

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設定タグ:関ジャニ , 渋谷すばる , 大倉忠義   
作品ジャンル:タレント
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chan ma(プロフ) - 久しぶりに読み返しても涙がでるくらいギュンってなりました!また続きがみたいです。 (5月22日 20時) (レス) @page15 id: ac8acdfcbf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yui | 作成日時:2020年1月13日 22時

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