腹黒男とゲス女(緑) (ページ2)

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彼に会う方法ページ2

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大倉くんには迷惑かけずに

お近づきになる方法…。

それはなんだろう。

大倉君を追い詰めるようなあの
追っかけみたいにはなりたくないし。

都内に引っ越してきて早3年目。

だいぶ都会にも慣れた。

それと同時にADに転職して3年目も迎えている私。

最近は人での足りていないカメラさんの
コード持ちをしたり、カンペの取り替えの手伝いを
したりとほぼ雑用。

でも、つく番組がそこそこ人気の番組につけたり
しているので、特に苦でもなく、TVの世界に
携わるってだけで案外楽しかったりもする。

また、自分で言うのもなんですが、
結構容姿を褒められる。

芸人『本当かわいいね君。
この後飲みに行かへん？』

こんなこと結構ある。

気分が乗れは飲みに行くし、乗らなければ断るし。

「あー…ごめんなさいっ。
今日この後まだ仕事があるんです。
この前も誘っていただいたのに…
また、誘ってくれますか？」

芸人『おー！また誘う誘う！
仕事頑張りぃ！ほな、またな！』

いつもこんな感じ。

「佐藤さん！今日この後なんの収録ですか？」

佐『んー？これから会議室でモーツァルトの
打ち合わせ。』

「佐藤さん！
私もその番組のお手伝いしたいです。」

佐藤さんは私の直属の先輩。
色んな番組を抱える出来るディレクターだ。

佐『今回はだーめ！もう人で足りてるし。』

「じゃぁ現場見学だけでも…
勉強のためとして。」

佐『それはプロデューサーに聞かないと。
でもなんでこの番組？まさか、好きなタレントが
出てるとか邪な考えじゃないよな？』

ドキッ

「…ちがいます！私、一瞬歌手になりたいって
思ったことあって。ちょっとでいいから、
音楽に携わる仕事につくのが私の夢なんです！」

…なーんて。
歌が好きなのは本当だけど、
私音痴なんだよね。

佐『しょうがねぇなー。人で足りてるかと、
見学していいか打ち合わせで聞いてきて
やるよ。』

「きゃー！さすが佐藤さん！
ありがとうございます！！
そしたら、私用具の清掃と片付け
やってきますっ！」

佐『へいへい。お前仕事も出来るからな。
ついつい甘やかしちまうな。』

「へっへっへー。
それじゃ、宜しくお願いします！」

そう言って、私は雑庫に走る。

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