35 ページ36
・
ひとみは30分もかからずに来た。
玄関で私の顔を見るなり
かなり驚いた顔をしていた。
「あ、やっぱり腫れてる？」
ひ『鏡見てないの？』
「うーん、もともとロクな顔じゃないけど
グロテスクなの見るのは怖くて…」
ひ『まぁ、いいや。
今日泊まらせてね。』
そう言って自分家の様に部屋へ上がるひとみ。
そしてお酒やら、食べ物やらを
わさーっとテーブルに出す。
「あ、お酒…飲みたいけど腫れてる間は
飲まないほうがいいって病院で言われた。」
ひ『え！…ちょっとだけなら大丈夫！
…多分。笑』
ぷっ。ひとみの、そういうところ嫌いじゃない。
「…重い話だよ？」
ひ『知ってる。顔も表情も声聞けば分かる。』
そう言って、食べ物を開けて、
飲み物を注いで、
いつもの私とひとみのスタイルで何があったかを
話すことになった。
不思議といつも通りだからか、
相手がひとみだからか、若干頭がぼーっと
してるからか、涙も出ず、他人事のように
昨日あった話をした。
最初は買ってきたお惣菜をパクパク食べながら
聞いていたが、すぐに箸は止まり、
真剣な目で私の話を聞いてくれた。
ひ『それは…想像以上だわ。
犯人…捕まりそうなの？』
「…多分。
結構周りに防犯カメラがあったみたい。」
ひ『すっごい腹立つ…！
殴るだけじゃ気がすまない！』
犯人が誰なのか、
裏で操っている人が誰なのか
分かってる私は何も言えない。
ひ『…それさ、
すばるくんのファンの仕業とかじゃ
ないんだよね？』
「え？」
ひ『いや…。あのね、私、亮の熱狂的なファンに
多分夜ご飯行ってるところ目撃されて、前の
キャバクラにすごい嫌がらせの手紙とか
電話とかしてこられたんだよね。
自立したいのは本当の気持ちだったけど、
店に迷惑かけるのが嫌に
なったってのもあるんだ。』
そうだったんだ。
私、自分のことばっかりで何も気付けなかった。
「ごめん…。私気づいてあげられなくて…」
ひ『んーん。いいんだよ！私強いから、
こんなのへでもなかったし。
私自身に何かされた訳でもないしね。
…だから、Aもファンとかじゃないかなー。』
「私のは…」
真希さんの顔が浮かぶ。
その途端ゾクッと寒気がした。
ひ『A？』
もしかしたら話したことで
ひとみを巻き込むかも知れない。
「…わかんない。」
ひ『嘘。分かってるよね。』
声も出ず、ただ首を横に振る。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 751人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
psycheighter(プロフ) - ご出産おめでとうございます。お忙しいとは思いますが、お話の続きを楽しみにしてますね。強火赤担なので、彼が幸せになってくれるといいなぁと思いながら読んでます(^ｰ^)。ホントにイロイロと大変だと思いますけど楽しみにしてます。 (2020年1月13日 23時) (
レス) id: 1342796801 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 初めまして。更新ありがとうございます。お話読めて嬉しいです！出産して生活も変化したと思いますが応援してます。私も7人が大好きです。 (2020年1月13日 23時) (レス) id: 5ac0d2c424 (このIDを非表示/違反報告)
りー(プロフ) - とってもおもしろいです！私の理想的な物語で嬉しいです！更新待ってます！ (2019年7月14日 9時) (レス) id: 5b4a3ccd5d (このIDを非表示/違反報告)
優月(プロフ) - 名前が変わりません訂正お願いします (2019年4月21日 22時) (レス) id: 96099d7dc6 (このIDを非表示/違反報告)
みさこ - はじめまして！いつも読ませてもらってます。主人公が可哀想で泣けてくる。早くすばるくんと幸せになって欲しいなぁ。この先の展開が気になります(笑)ゆっくりでもいいので更新待ってますね。頑張って下さい。 (2019年3月21日 8時) (レス) id: 3e577a13f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yui | 作成日時：2018年11月30日 23時
