貴方でした（赤） (ページ6)

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え？私が遅れたから？

そんな悪いことした？

時刻は待ち合わせの15分後。
そこまでの遅刻ではないはず。

なんて考えつつ
立ちっぱなしもおかしいかなと思い、
大倉くんの隣に座る。

「遅れてごめんなさい。
すみません。失礼しまー…」

大『なぁ、亮ちゃん！話が違うわ！
ひとみちゃんみたいな美女が来るって言うた
やんか！』

…え？

錦『だって、ひとみちゃんがそう言うたんやもん。ええやん！そいつで我慢しとけや！俺は今ひとみちゃん口説くのに真剣なんやって！』

…は？我慢？

大『亮ちゃんばっかずるいわー。こんなん良くて中の上やわー。』

ええんちゃう？中の上。
上の中以上でも来ると思ってた？

頭ん中でも言われた言葉と、私のツッコミが
ぐるぐると回っている。

なんとなーく、なんとなーくだけど
きっとこんな扱いされるんじゃないかと
思ってたよ。
でも、本当にこんな感じなんて。

ひ『Aごめん！なんか2人共今日は、昼から飲んでたみたい。もうここ来たときにはベロベロで…』

錦戸くんに絡まれつつ、ひとみがそう言ってきた。

確かに、開始15分後のお酒の香りではない。

「何時から飲まれてるんですか？」

大『お前に関係ないわ。ええからメニューとって。デカイケツで踏んでんねん。』

「すみません…どうぞ。」

バッととられたメニュー。
そして自分のメニューだけ手際よく頼んでいる。

私、何も頼めてないわ。

そっと店員さんに自分の飲み物を頼む。

もう帰りたい。てか、私いなくて良くない？