貴方でした（赤） (ページ37)

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次の日の朝、

私は早めに起きて朝食を作った。

午後から仕事って言ってたし、
起こしたほうが良いよね？

時計は8時。

コンコンッ。

「すばるさーん？朝だよ？」

…

起きてないな。

ガチャッ

「おはよー。」

す『んんー…』

「お仕事ですよね？起きてー！」

私はなかなか起きない
すばるさんの耳をコチョコチョ。

す『ファンッ♡』

私、大爆笑。

す『うー…お前なぁ…』

「ひー…あっおはようございます。」

私は笑い涙を拭きながら挨拶。

す『男にその起こし方はあかんぞ…。』

「へへへ。ごめんなさい。
朝ご飯ありますよ。向こうで待ってますね。」

す『おー…ありがとう。』

しばらくして、
ボサボサ頭のすばるさんが
リビングに来た。

す『おー…和食。
でも俺、そんな食えへんぞ。』

「だめですよ！お仕事これからでしょ？
食べて元気つけてかなきゃ、
腹から声は出ませんよ。」

す『お前は、おかんか。
…いただきます。』

ブツブツ言ってたすばるさんだったけど、
お口に合ったらしく、美味いと言って
ほとんど食べてくれた。

そしてあっという間に仕事に行く時間。

「遠くまで、本当にありがとうございました。」

す『おん、こちらこそ、ごちそうさま。』

「いえいえ。お仕事頑張ってくださいね。」

す『なぁ、今更やけど彼氏おらんよな？』

「本当、今更ですね。笑
いないですよ。なんでですか？」

す『いや、俺の歯ブラシとか
普通に置いてきたな思て。』

「あぁ、確かに。しばらくできる予定も
ないので、いいですよ。気にせず。」

す『俺の歯ブラシで変なことすんなよ？』

「…歯ブラシ捨てたろか。」

す『ふっ。…じゃぁまたな。』

「はい、来週楽しみにしてますね。」

そして、すばるさんは東京へ帰っていった。

それから1週間はあっという間だった。

結局、○ステの観覧はひとみと行くことにした。

ただ、お互い気まずいから
変装していこうと言うことに。

私は三つ編みにニット帽とメガネ。

ひとみは、いつもの仕事用メイクをしなければ
普通のすっぴん美人。
それにメガネで十分だろって話に。

観覧前日に、初めてすばるさんから連絡が来た。

“あの服着てきて”

それだけ。

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