貴方でした（赤） (ページ31)

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ーSubaru sideー

なんとなく別れがたくて

勢いできたAん家。

じいちゃんばあちゃんと住んでたとかで
なかなかええマンションや。

外からもみなとみらいの景色見えるし。

でも、じいちゃんばあちゃんと住んでたとか
こいつ、なんや訳ありなんかな。

でも、昨日とは違い元気なAで
見てるこっちまで楽しくなる。

昨日は暗い子なんかな？と思たけど、
今日の買い物の様子とか見てもホンマは
明るい子なんやな。

この子ともっとおりたい。

もっと知りたい。

またあの歌声が聴きたい。

そや、酒飲んで無理矢理泊めてもらお。

少し怪しまれたけど、なんなく成功。

それにしても、
飯も美味いなぁ。そんないつも
食わへんのに、たくさん食べてたわ。

でもコイツ、ホンマ俺のこと男として見てへんな。
酒飲んでから、ボディタッチは多いし、
部屋着て着替えたショーパンからは
むちっとしたウマそうな足が伸びてるし…。

もう酒飲んで、潰れるしかないな、俺。

なんか、この子にはすぐに手は出せへん。

「まさに心はローリングコースター♪」

歌いながら床をゴロゴロするA。

す『…完全に酔うてるな』

「まだそこまで酔ってなーい！」

「後悔はしたくない。
だけど、慎重だってそりゃもう～♪」

大倉の歌のところをスプーンをマイクにして
ノリノリで歌いよる。やっぱ大倉やんな。
くそっ。なんか悔しい。

す『なぁ、大倉のとこばっかやなくて
俺んとこも歌ってや。』

「んー？

大体リサーチ済み、君の大好物ならーべたい♪」

おっ、すんなり歌えるんやな。

「もちろん全額こっち持ちだって、紳士ぶって
ウケるとか言う♪」

あぁ、こんな歌い方もあんねんなぁ。

ホンマこいつの歌声ええわ。

そんなことを思ってると、
Aが俺の肩組んで一緒に歌うよう
スプーンを向けてきた。

そこからは謎のデュエット。笑

でも、酔っ払っててもこいつの歌声は

ホンマにすごい。俺らの歌のはずが

もともとこいつの歌なんやないかってくらい

すっと入ってくる。

す『お前の歌声好きやわー。』

「んふふふー。結構よく言われます。」

す『歌で飯食うてく道は選ばなかったん？』

「あー…それは色々あって。
これはまた今度話しましょ！
せっかく楽しいのにぃ。次何歌います？」

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