貴方でした（赤） (ページ12)

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「テレビと変わらないですね。」

す『何がやねん。』

「下ネタ大王なとこ。」

す『男はみんなそうやろ。』

「渋谷さんはプライベートは
静かだと思ってました。
今、結構気ぃ使ってくれましたよね？」

す『…ほんま、よう見てくれてんねや。』

そう言って、彼は少し照れたように笑った。

あ、その顔好きだな。

「私なんかにも気使って頂いて。
本当ありがとうございます。
今日来た意味あったかな。」

あまりに普通に話してくれることが
とても嬉しかった。

「またテレビの前で応援してます。

たまに生で見させて頂くことも
あるかと思いますが…。
これからも応援してます。」

さぁ、ひとみに一言謝って帰ろう。

渋谷さんと普通にお話できただけでも
ファンとしては素敵な日になった。

す『なぁ、A。
さっきのもう1回歌ってや。』

「なんで名前…。」

す『中にいるケバい姉ちゃんが、
あいつらにキレて言ってたで。
Aを馬鹿にするなって。』

ひとみ。怒ってくれてたんだ。

す『なんか、歌習ってたんか？
英語の発音綺麗やし、声の出し方が
普通の人ちゃうやろ。』

「…音大で声楽を学んでたんです。
発音は多分1年前まで留学してたから…。」

す『もっかい歌って。さっきよりデカい声で。』

「…いや、私そんな上手くないし
ここ外だし…」

す『ええから。人なんて通らんやんけ。
喋ってやったお礼やと思って、歌えて。』

…強引だな。

私は渋々歌いだした。
さっきより体勢がいいから
声がよく伸びる。

別に適当に歌えばいいのに、
何故か本気で歌ってしまった。

If I could reach the stars

Pull one down for you

Shine it on my heart

So you could see the truth

That this love I have inside

Is everything it seems

But for now I find

It's only in my dreams

And I can change the world

I will be the sunlight in your universe

You would think my love was really something good

Baby if I could change the world

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