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「これがフィフスセクターのやり方だ」
「フィフスセクターって……？」
「そうか、お前まだ知らないんだな。10年前、日本は少年サッカー日本一になった。それによって、サッカーの人気は高まったサッカーでの強さが学校の社会的地位までも決めるようになってしまった。強ければ栄え、弱ければ潰れて行く。今は、サッカーが人や学校の価値を決めてるんだ」
「サッカーが……」
「お前だってサッカーが強いからこの雷門に来たんだろ」
「え、強いから？いえ！違います！！俺、雷門でサッカーやるのずっと憧れていたんです！」
「憧れか……そんなことを言ってるのはお前だけだ」
「……」
いや、そんなバッサリ切り捨てなくても……憧れて入ってもいいでしょ
フィフスセクターとか知らないわけだしさ
「結果が全てさ。サッカーが弱ければ価値のないものと見なされる。この事態を救済するために作られたのがサッカー管理組織。フィフスセクターだ」
「いくらフィフスセクターでもここまでするなんて」
『やるよ。容赦なくね』
「え？」
「管理という名の元に勝敗すらも意のままにする。逆らえば報復が待っている。今では各学校のチーム抗争で選手の育成に至るまで全てを管理するようになった」
「円堂さん達とやってきた……あの熱かったサッカーを取り戻すことは出来ないんでしょうか？」
「もはやこれはサッカーではない。サッカーは支配されてしまったのだ」
「これがサッカー？そんな……」
「だけどな、たまにはまともな試合だってあるんだ。そんな時は思いっきりサッカーが出来る」
『そんなのサッカーじゃないよねぇ……他人に管理されてやりたいように出来ずに従うなんて……ロボットなの？』
「なんだと？」
キャプテンから凄い睨まれた
『んにゃ〜、そんな睨まないで下さいよ。怖いなぁ』
足をブラブラさせながら言う
「監督。なんで彼女はベンチに座ってるんですか」
「私が許可した」
『あ、ボクも入部希望者です♪よろしくお願いしま〜す！』
「入部希望だと？」
「え！？男子サッカー部に！？」
『はい！あ、ちゃ〜んと公式試合にも出れるライセンス持ちですよ〜！』
カバンからライセンス証を取り出し見せる
『そんな驚きます？』
皆凄い顔でこっち見てるんだけど
「フィフスセクターからライセンスを貰っているとは……」
『あ、フィフスセクター側じゃないですよ？ボクは』
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作者名：ポン酢 | 作成日時：2021年12月1日 6時
