*｡f分の1ゆらぎ｡* 〜始まりの音〜

★ ページ27

JM side









「「「いただきます！」」」







Aが作った料理をパクッと口に運ぶ






「…！！美味しい！」





他のみんなも、





TH「やばーーい！おかわりおかわり！！」




SG「…悪くないな。」




RM「こんな朝ごはん食べれるなら、みんなちゃんと起きるんじゃないか？笑」




JH「うん！絶対起きる！」





JN「うぅ、悔しいけどめっちゃ美味しい！」





JK「……ぅま。」








大絶賛だ。






それに対してAは、






A「お口に合ったようで良かったです。皆さんがよろしいのであれば、毎朝お作りします。」







と、いつもの真顔でコメント。







ほんと、表情崩さないなぁ…








隙がないんだよな…と、思っていたのも束の間。








Aの顔から少し目線を下にずらすと、








ぐちゃぐちゃのネクタイが。









それを見て僕は、思わず口角が上がってしまった。








初めて、マンネらしい所を見たというか、





そういう所もあるんだなって




ちょっと、嬉しかったんだ。









後で結び直してあげるか！









朝食を食べ終わってしばらくすると、Aが学校に行く最終準備をしていた。





一つ一つ、丁寧に指を指しながら確認している。







なんか、見てて飽きないな。笑








A「…よし。行くか。」








「あ！ちょ、ちょっと待って！」







手招きすると、ちょこちょこと小走りで僕の前に来た。

僕より目線低いって、かなりのちびじゃ…




なんて思いながら、




そっと首元に手を伸ばす。







そして、ネクタイを結び直してあげた。








どうせ真顔でお礼言われるんだろうなぁ…







「…はい！ちゃんと結べた……ょ…ぇ。」







顔を上げて、思考回路が一瞬とまった。







A「ごめんなさい、結べてると思ってたのですが…」







俯きながら、小さくなっていく声で話すAの表情は、いつもの真顔。






だけど、顔は真っ赤だった。







「……っ…！」







恥ずかしそうに口をぎゅっと結ぶA。






まさかこんな顔するなんて思ってもいなかった。






不意打ちというのはこういう事か。








A「い、行ってきます。」







鞄を持って、足早に家を出たA。








「…行って、らっしゃい。」








閉まった玄関の扉に呟いた。









…ジョンググに睨まれてたなんて知らない。

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