Look at only me ＿ 2

promise. (いつ×ほく) ページ26

ー winterシリーズ 4 ー

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北人『最悪……』

樹『どうしたんですか？』

北人『今日一段と冷え込むってテレビで言ってたのに…』

カバンの中身をこちらに向けながら、落ち込んだ顔で項垂れる北人さん。

樹『…あぁ。手袋忘れたんですね。』

乾燥しやすく赤くなりやすい北人さんからすると、手袋は寒い日の必須アイテムらしい。


北人『朝バタバタしてたから全然気づかなかった…』

樹『まぁ家までの辛抱です。』

北人『うぅー…さっむ………』

後ろを向くと、とぼとぼ歩いている北人さんは未だに落ち込んでいて、赤く染まった手が小刻みに震えていた。

樹『はぁ…』

来た道を戻って北人さんの目の前で止まる。

？マークを浮かべて、寒そうに俺を見つめる北人さんに、手袋を差し出した。

樹『どうぞ。』


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樹の馬鹿。なんで置いてくの。

なんて、心の中で罵倒しながら歩いてたら、いつの間にか樹が目の前にいて。

樹『どうぞ。』

北人『え？』


戸惑いながら差し出されたものを受け取ると、それが樹の手袋だということに気づいた。

……でもなんで片方だけ？

北人『樹、なんで片手だけなの…って、え？』

左手に手袋を付けられて、右手はぎゅっと握られる。

北人『ちょっ！なにやってんの…！ここ外…』

樹『だから、こう。』

手を繋いだまま、樹がコートのポケットに入れた。

北人『あったかい…』

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