Look at only me ＿

lonely. (しょへ×やま) ページ16

_彰吾side


…寂しい。


俺の彼氏………浦川翔平には絶対に言えないけど。


同棲している家の静まり返ったリビングに、テレビの音だけが響く。


今、翔平はDJの仕事に行っている。



そして俺は仕事が午前中に終わり、昼から今までずっと1人だ。


時刻は11時。

あきらかに翔平が帰ってくるのが遅い。


彰吾『なんっなんじゃほんとっ…！！遅い…！！』



うー、と唸りながらクッションに顔を埋める。


すると玄関の方からｶﾞﾁｬｯと音がした。



彰吾『…！しょへっ…！』


しょへ『はい？なんでございましょう？


あ、ただいまです！やましょーさん！』


彰吾『あ…』


目の前に、翔平がいる。


ずっとずっと待ってた人が。


彰吾『っっ……遅いんじゃっ！！！ほんと！！！』


しょへ『えぇ？！ごめんなさ…ってやましょーさん？？！？ほんっとにすいませんした！！！！』


彰吾『え、…？なに………』


翔平が顔を青ざめて頭を下げる。


それを不思議に思って、自分の頬に触れる。


頬は濡れていて、目からは涙がﾎﾟﾛﾎﾟﾛ零れた。


彰吾『……うぇ…？ぁ……れ…』


しょへ『すいません、やましょーさ……そんなに寂しかったなんて思ってなくて…』


彰吾『ゃ、…ちが…見るなっ…』


ごしごし、と目を拭っても、涙は止まる様子がない。


しょへ『ちょっ、そんなに目こすったら腫れますから！

ね？』


顔をあげると、ちょっとオドオドしてるけど、しょうへいの優しい顔が見えた。


彰吾『う”ーっ……』



…ほんとは抱きしめて欲しい。

キス…だっていっぱいしてほしい。



だけど。


甘えることも、素直に言うことも出来なくて。


心配する翔平の隣で、1人泣いてるだけ。


でも、翔平は頭を撫でてくれている。


それだけで心地よかった。

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