まばゆい美貌 ページ9
今日はマレウスと共にナイトレイブンカレッジの授業を受けることになったAは、朝の身支度を終えてマレウス達と共に寮の談話室を後にする。
寮の談話室を鏡を通じて抜けると、全ての教室棟に繋がる鏡舎がある。そこからそれぞれの教室棟に向かうわけだが、学年毎に棟が異なるためにセベクとシルバーとはここで一旦お別れである。
「シルバー、セベク！またあとでね！」
「A様、また昼食の際にお会いしましょう」
「姫様！！良い一日にしましょう！」
二人に送り出されたAは左腕に勉強道具(仮)__おそらくお絵かき用になるだろうが__を大事に抱える。また、迷子にならないようにマレウスと手を繋いで、彼のホームルームであるDクラスを目指す。
Aにとって城以外を歩くことはめったにないことで、目に映るものの全てが目新しくて辺りをキョロキョロと見てしまう。そして気になったものを指差してマレウスに尋ねるA。マレウスもその疑問に薄く笑みを浮かべて懇切丁寧に教えてやっている。その様は完全に二人の世界である。
背後からその様子を見ていたリリアは呆れたように肩を竦めた。
「おはようリリア。この騒ぎは何かしら？」
リリアの背後から声をかけたのは、ポムフィオーレ寮の寮長を務めている3年生、ヴィル・シェーンハイトだ。そんな彼への挨拶もそこそこにリリアは溜息をつきながら視線を向ける。
「見ての通りじゃ。お主なら大体の予想はついておろう」
「この目で見るまでは信じられなくてね。まさか"あの"マレウスに可愛らしい妹がいるなんて。」
そんなヴィルの目には仲睦まじく学園内の施設について話す兄妹が映っていた。そしてようやくリリアがついてきていないことに気がついたAはこっちを振り返るとマレウスから離れて走ってきた。
「A、廊下は走ってはならん。転んだらどうするんじゃ。」
「ごめんなさい…」
「あら、どんな子かと思ったら随分と素直なのね。」
リリアに注意されてしゅんとして謝ると、隣から聞こえた声に振り返る。ヴィルと目が合うと、Aは目を輝かせるもすぐに顔を赤く染めてリリアの背後に隠れてしまった。
「どうしたんじゃ。照れておるのか、A」
きゅっとリリアの制服の裾を掴むと頬を真っ赤に染めて、小さく頷く。
「とっても初心で可愛いじゃない。アタシはヴィル。名前を教えて頂戴？」
照れたAの目線に合わせてしゃがむとAは恥ずかしそうに口を開いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1486人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
礼(プロフ) - 無名さん» コメントありがとうございます。自己満足の域を出ない私の文章に対してそんな風に言っていただけて嬉しいです。早いもので続編に行きましたので、今後もお暇な時のお供にしていただけたら幸いです。 (2020年5月23日 15時) (
レス) id: ede101bd3d (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 失礼...ごほん...主様語彙力たっかっっっ？！ディアソムニアの小説少ない中でこんな神作あるの幸運過ぎやしませんかァァっっ？！？！幼女ちゃん可愛い！めっちゃ可愛いっっ！読んでてほわほわするし神作って断言できますっっ私が保証しますっっ (2020年5月23日 4時) (レス) id: d92bf3fc5b (このIDを非表示/違反報告)
礼(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます。ディアソムニア素敵ですよね。カードが未実装キャラもいるので中々小説見かけませんよね（ ; ; ）嬉しいお言葉ありがとうございます。更新頑張りますので今後もよろしくお願いいたします。 (2020年5月20日 21時) (レス) id: ede101bd3d (このIDを非表示/違反報告)
礼(プロフ) - 雪猫と葛さん» コメントありがとうございます！主人公ちゃんのことを愛してくれて嬉しい限りです(^-^)今後も少しずつ更新するので読んでいただけたら嬉しいです。 (2020年5月20日 21時) (レス) id: ede101bd3d (このIDを非表示/違反報告)
アリス - ディアソムニア良い…！！！ディアソムニアってまだ本編更新されてないせいか、小説少ないですよね、、、。この小説あって良かった…！！夢主ちゃん可愛いし…！！更新頑張ってください！！ (2020年5月17日 22時) (レス) id: a926bdc47b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：礼 | 作成日時：2020年4月26日 7時
