捕獲 ページ3
しばらくして式典会場に着くと、急かされたユウは闇の鏡の前に立たされ、鏡から魔力をまったく感じられないことが告げられる。すでに寮分けされた生徒をはじめとして、在校生のざわめきが大きくなる。
すると、学園長による拘束を掻い潜ったグリムが式典会場の真ん中に躍り出るとお得意の蒼い炎を会場中に撒き散らした。
そんなグリムにびっくりしたAは学園長の背後から比較的安心感のある、ユウの脚にギュッと抱きついた。そんなAに気がついたユウはしゃがむとAを優しく抱きしめてくれた。
「オレ様をそのニンゲンの代わりに入学させるんだゾ〜！！」
なおも暴走を続けるグリムであったが、綺麗な赤毛の小柄な男の子と、白髪に眼鏡をかけた柔和な笑みを浮かべる男の子二人の華麗な連携に捕まり大人しくなった。
そんなグリムを見ていたAは、なんだか急に可哀想になりグリムの元へと近づいた。急に登場した子供に会場は大混乱である。
「式典会場に猫が紛れ込んだだけでもルール違反だというのに今度は子供…？！」
「まあまあ、リドルさん。…ですが、今年の式典は予期せぬことが起こりますねぇ」
対照的な二人の感想が式典会場に消える。すると、新入生の中から「A様！？！」と一際大声が上がる。もちろんセベクである。そんなセベクを窘める声がする。
「これセベク。式典会場で大きな声を出すでない。」
「リリア様！？も、申し訳ありません！！！ですが、姫様がっ…」
「分かっておる。任せておくがよい」
リリアにそう言われては引き下がるしかないセベク。一方グリムに寄り添うAは頭を撫でて慰めていた。
「ネコちゃん、よしよし。でもわるいことしちゃダメだよ。」
「ふなっ！？！オレ様は猫じゃないんだゾ！グリム様って名前が！な、ふにゃ〜〜〜」
ネコ呼ばわりにプンプンしていたグリムはAの意外にも心地よい撫で方に骨抜きにされて情けない声を出す。しばらく撫でていると、背後からAの脇に腕が差し込まれて抱き上げられる。
「ひゃぅ！？」
「これ、Aや。こんなところで何をしておるのじゃ。」
聞き慣れた声、久しく聞いた声にパッと振り返り、その顔を認めると笑顔を咲かせる。
「リリア！」
何度もリリアの名前を呼んでは、会ってなかった期間の隙間を埋めるようにリリアの体にぎゅっと抱きつく。リリアも腕の中の愛おしい娘のような存在を確かめるように背中を優しく叩いた。
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礼(プロフ) - 無名さん» コメントありがとうございます。自己満足の域を出ない私の文章に対してそんな風に言っていただけて嬉しいです。早いもので続編に行きましたので、今後もお暇な時のお供にしていただけたら幸いです。 (2020年5月23日 15時) (
レス) id: ede101bd3d (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 失礼...ごほん...主様語彙力たっかっっっ？！ディアソムニアの小説少ない中でこんな神作あるの幸運過ぎやしませんかァァっっ？！？！幼女ちゃん可愛い！めっちゃ可愛いっっ！読んでてほわほわするし神作って断言できますっっ私が保証しますっっ (2020年5月23日 4時) (レス) id: d92bf3fc5b (このIDを非表示/違反報告)
礼(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます。ディアソムニア素敵ですよね。カードが未実装キャラもいるので中々小説見かけませんよね（ ; ; ）嬉しいお言葉ありがとうございます。更新頑張りますので今後もよろしくお願いいたします。 (2020年5月20日 21時) (レス) id: ede101bd3d (このIDを非表示/違反報告)
礼(プロフ) - 雪猫と葛さん» コメントありがとうございます！主人公ちゃんのことを愛してくれて嬉しい限りです(^-^)今後も少しずつ更新するので読んでいただけたら嬉しいです。 (2020年5月20日 21時) (レス) id: ede101bd3d (このIDを非表示/違反報告)
アリス - ディアソムニア良い…！！！ディアソムニアってまだ本編更新されてないせいか、小説少ないですよね、、、。この小説あって良かった…！！夢主ちゃん可愛いし…！！更新頑張ってください！！ (2020年5月17日 22時) (レス) id: a926bdc47b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：礼 | 作成日時：2020年4月26日 7時
