鉄壁の昼休み ページ16
監督生達は走り出したAがたどり着いた先を目で追いかける。そこには小柄な男子生徒__リリアと呼ばれていた__がいた。リリアは飛びついてきたAに何か言うと抱き上げる。その拍子にこちらに気づいたらしいリリアと監督生達はふと、視線が絡み合う。
その時の彼の表情はAに見せてる表情とは全く違う温かみを感じさせない氷点下の笑みを浮かべていた。これは牽制だろう。Aに対して何か良からぬことを企めば容赦はしない、と。目は口ほどに物を言うとはよく言ったものだ。
「お、俺、絶対Aには手を出さないって決めたわ」
「ひぃ…あのちびっ子とんでもないヤツなんだゾ…」
前言撤回。彼女自身が隙だらけだとしても、周りのガードが硬すぎる！
しばらく顔を青くしたまま昼休みを過ごすことになった監督生ペアとエーデュースコンビであった。
一方リリアに抱き上げられたAは、今日の授業であったことを上機嫌に話し始めた。
「あのね！リリアをかいたの！あとでみて！それからそれから、おにいさまとレオナは、おともだちじゃないの？とってもこわかったわ…。でもレオナはいい人よ！あとせんせーからアメもらったの〜！えへへ…」
「沢山楽しいことがあったようで何よりじゃ。…確か寮に綺麗な空き瓶があったかの…それに貰った飴は詰めると良い。あと、サバナクロー寮の寮長との一件はもう少し聞きたいところではあるのぉ、くくっ…」
二人が楽しく話しているとセベクとシルバーが近づいてきた。
「セベク！シルバー！あのねあのね！」
Aはセベクとシルバーに飛びつくと、リリアに先ほど話した内容を花が咲いたような笑顔で話す。二人はそんなAを見て、自然と顔がゆるんでいくのを感じた。
「積もる話は昼食を食べながらにしようぞ。昼休みは有限じゃからな」
「おひるごはん！」
「姫様が好きなものをこのセベクが取り分けましょう！」
「A様の体も考えてバランス良く取り分けてくれ」
「い、言われずとも分かっている！！！！」
そう、このナイトレイブンカレッジの食堂はバイキング形式になっており、各自で食べたいものを取り皿に取るのが基本である。それとは別に定食やスペシャルといったものもあり、バリエーションに富んでいて生徒を飽きさせないのである。
Aはセベクとシルバーが厳選した特別プレートランチをニコニコと頬張った。こうして和やかなお昼はすぎていくのであった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1486人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
礼(プロフ) - 無名さん» コメントありがとうございます。自己満足の域を出ない私の文章に対してそんな風に言っていただけて嬉しいです。早いもので続編に行きましたので、今後もお暇な時のお供にしていただけたら幸いです。 (2020年5月23日 15時) (
レス) id: ede101bd3d (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 失礼...ごほん...主様語彙力たっかっっっ？！ディアソムニアの小説少ない中でこんな神作あるの幸運過ぎやしませんかァァっっ？！？！幼女ちゃん可愛い！めっちゃ可愛いっっ！読んでてほわほわするし神作って断言できますっっ私が保証しますっっ (2020年5月23日 4時) (レス) id: d92bf3fc5b (このIDを非表示/違反報告)
礼(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます。ディアソムニア素敵ですよね。カードが未実装キャラもいるので中々小説見かけませんよね（ ; ; ）嬉しいお言葉ありがとうございます。更新頑張りますので今後もよろしくお願いいたします。 (2020年5月20日 21時) (レス) id: ede101bd3d (このIDを非表示/違反報告)
礼(プロフ) - 雪猫と葛さん» コメントありがとうございます！主人公ちゃんのことを愛してくれて嬉しい限りです(^-^)今後も少しずつ更新するので読んでいただけたら嬉しいです。 (2020年5月20日 21時) (レス) id: ede101bd3d (このIDを非表示/違反報告)
アリス - ディアソムニア良い…！！！ディアソムニアってまだ本編更新されてないせいか、小説少ないですよね、、、。この小説あって良かった…！！夢主ちゃん可愛いし…！！更新頑張ってください！！ (2020年5月17日 22時) (レス) id: a926bdc47b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：礼 | 作成日時：2020年4月26日 7時
