小悪魔☆ハニーvol.22《T.MASUDA》

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増田「大貴。もう一度聞く。
……そいつは誰？」


大貴〔……。〕





．








…言えない相手。
てことは…かなり身近な人物なんだと思う。






ｵﾚも知っている奴で…
Aのｺﾄが好き。




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…頭の中には山田しか思い浮かばなくて。
違うと思いつつ…

あとで連絡しようか迷った。









…ﾏｼﾞわかんねー…。





．







沈黙が続く電話に耐えきれなくなったのか。








大貴〔まっすー…お願い。
ｱｲﾂから姉ちゃんを奪い返して〕

増田「……。」









.






大貴〔…それと。姉ちゃんが帰ってきたら
絶対に怒ったりしないで。〕

増田「…。」









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大貴〔姉ちゃん…きっと今頃泣いてる。
…ｵﾚも迎えに行きたいけど場所わかんねーし…。〕

増田「…。」









.







大貴〔ｱｲﾂから奪い返せるのまっすーしかいないから。だからっ‼〕






増田「…わかってる。
Aがこうなってんのも全てｵﾚの責任だよ。

大貴との…弟との約束は必ず守る。」









．









安心したのか…大貴は「ゔー…」って泣き出して。
その後ろから”有岡くん⁉なに⁈”って。









増田「…友達がいるのに泣いてんじゃねーよw」

大貴〔だって…姉ちゃんﾊﾞｶなんだもん…〕









．









増田「…ﾊﾞｶなとこがｶﾜｲｲんだよw」

大貴〔ｶﾜｲくねーよ…。〕









．




増田「…ｵﾚには可愛いのwお前と同じくらい」

大貴〔ゔー…っ〕









…姉弟揃って泣き虫w
似た者姉弟だな、ｺｲﾂら。









…ｵﾚは大貴との電話を切り。
頭の中を整理した。









Aが信頼できると思ってるﾔﾂ....
Aのことを好きなﾔﾂ...

大貴もｵﾚも知ってるﾔﾂで…
ｵﾚしかAを奪うことができない。









尚且つAは今日ｽﾏﾎを持っていない。
それなのにAと出会うことができる勘の持ち主









勘。なのか…偶然なのか。
とにかくそんな状態であってもAが大人しくついていける人物。









…。









…お手上げw
わかりません。



．









闇雲に動き回ることも出来ず…
結婚式の疲れもあって頭が働かない。









…どうする？









手越とｼｹﾞに連絡しておくか…？









でも…「またか…」と言われかねない。









いや。
言われたとしても。







Aのが大切。
そう思って…

ｵﾚはｽﾏﾎを手にした。

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