小悪魔☆ハニーvol.21《T.MASUDA》

story997 ページ40

「ぅわぁー…ん…」









…。









…子供みたいに泣きじゃくるA。




.









ｵﾚにしがみついて
肩を震わせて…

しゃくりあげながら大泣き。









．









増田「…苦しかったな。」

A「ぅぁー…ん…」









．









Aを抱きしめる手に力が入り
…すっぽり包み込むように抱き締めた。









．









あんな風に…ﾍﾞﾋﾞ-用品を見てしまうと
少しだけ気持ちが揺らいだのは事実。









．









…揺らいだ、っていうか。
ｱｲﾂじゃなくて…








妊娠してるのがAだったら…





どれだけ幸せな気持ちでこの店に入ることができたんだろう…。









…そう思ったことが
苦しかった。









.









A「ぅわー…ん…」

増田「…大丈夫…。ここにいる。
そばにいるよ…」









.









腕の中で泣きじゃくるA。









.









…これからAは。
どれだけこうやって泣くんだろう。









.









いずれ自分が…









ｵﾚたちの間に子供ができた時…。









Aは笑顔で
店に入ることが出来るんだろうか…。









.









…お金で解決なんて言ったけど。
そんな簡単なものじゃないんだ。









.









ｱｲﾂにはｱｲﾂの意見もあるし…。

それなりの覚悟もしなくちゃならない。

…やっぱりきちんと話し合わなきゃな。









.




.









…そう思えば思うほど
つくづく自分がﾊﾞｶだったと後悔し…





.









その度に泣くのはAなんだと
申し訳なく思う









.









しがみついて泣きじゃくっていたAも
少し落ち着いてきて。

「貴久ぁ……」って抱きつく。









.









背中をﾄﾝﾄﾝしながら
落ち着くように抱き締めて。

「…落ち着いた？」って聞いた。






．





何も言わなくて。
ぎゅぅって抱きついた後。









.









…突然Aが肩のあたりに噛み付いた。









増田「痛ってぇ…っ‼」

A「…。」









…ｽﾞｷﾝ...とするほど痛くて。









Aと初めてｾ ｯ ｸ ｽ した時に
全力で噛まれたことを思い出すほど









Aは強く噛み付いた。

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