小悪魔☆ハニーvol.20《T.MASUDA》

story927＊KEIICHIRO.K ページ21

小山side…





小山「はぁー……」







．









1人の朝。









.









…昨日。




残業して…
帰るのは10時過ぎになった。









.








小山「この時間なら起きてるかなー」









そんな淡い期待をしてたけれど
ﾏﾝｼｮﾝのｵﾚの部屋には電気はついていなくて…

いつもとは逆に。
ｵﾚの部屋だけ真っ暗。









.









でもまだ10時だよ⁇









不思議に思いながら部屋の鍵を開け
「ただいまー」って声をかけたんだけど

ｼ--ﾝとしていて返事なかった。









いつもAちゃんが履いているｽﾆ-ｶ-が
見当たらなくて…

ひょっとしたら実家で泊まってくるのかな、って
電話をしようとして、辞めた。









.









ｽﾏﾎは増田の家にあるんだったよね









.









…増田。

今日もものすごく体調悪そうだったな。









学生時代なら「ｼﾞﾑ行ってくるわ」って
機嫌の悪い時はｽﾄﾚｽ解消に通ってたけど…

今はもう通ってないだろうな。









.









…大丈夫なのかな。









.








でも増田さんの体調不良の原因なんか
誰もが分かってる。









……Aちゃんのせい。









.







彼女がいなくなってから
増田さんは仕事の鬼になった。









仕事のこと以外を考えないように…
Aちゃんの事を考えないように…



そんな意図が見え見えで。
最初は少しだけ…申し訳なく思っていた








．









何度となく増田さんに伝えたかった。
でも不思議な同居がｽﾀ-ﾄして…

だんだんとこの生活が
楽しくなってきちゃって。









．







「面倒臭いことになったな」の気持ちが

「毎日が楽しい」に変化して…









．









それが1週間経った今
「幸せだなぁ」とまで思ってしまった。









.







朝
Aちゃんのほっぺにｷｽをしたのは…
そんなｵﾚの気持ちをわかって欲しかったから。









”ずっとここに居ていいよ”









その気持ちをｷｽにした。









.


小山「まー…。娘が帰ってこれば泊まっていけってなるよねw」









…当たり前か。
両親だって、同棲生活されて
寂しかっただろうし…









「おかえりなさい」を期待していたｵﾚとしては


1人暗い部屋が…





ものすごく寂しい空間に思えた。

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