ひと夏の恋~my girl~LAST LOVE【前編】《Kei.Ｉ》

story259 ページ20

増田「……ゴメン」









自分の腕から離れてしまった
お姉さんを

もう一度抱きしめようとするけど…









お姉さんは





一歩





後ずさった。









増田「A…」









A「もう…諦めたの。」









増田「…？」









A「12時までに貴久が来なかったら…





諦めるって決めたの…」









増田「……」









A「だからもう……



抱きしめたり…しないで……」









そういうと


お姉さんは









オレの後ろに隠れた









A「貴久がいない間…




いのーくんが付き…合って



くれる…って言ってくれ…たの」









増田「うん…」









A「だから…だ…から…」









だんだん涙で話せなくなるお姉さんは









A「貴久なんて…好きじゃない‼」









そう言って…




オレの背中にしがみついた









増田「そっか…遅かったね…







わかった。








ゴメンね…」









そういうとまっすーは







寂しそうにニコっと笑って…






店を後にした。









……







………









でも…









お姉さんは









オレの背中にくっついて

体を震わせて泣いてる……









オレの背中で…









さっきみたいに…









声を殺して泣いてる…









山田「いいのか…」









A「ぅぅ……っ……」









山田「今なら間に合うぞ…」









山田「もう………2度と会えないぞ…」









A「貴久………」









慧「A……」









マスターは。







お姉さんの頭をポンと叩いた









山田「泣くほど会いたかったんだろ？


………行ってこいよw」









そういうと…









お姉さんはオレにしがみつく手を緩め…









「ふぅ…」と息を吐いて









入り口に向かって走り出した









けど……









慧「待って‼」









オレはお姉さんの腕を







掴んだ

story260→←story258

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す