短編 鬼滅の刃

かまぼこ隊と山へ行こう ページ5

「あっつぅーーい!!!」

ジーワ、ジーワ、と煩く蝉が鳴いている

山へ行こう！といって集まったのは
炭治郎、善逸、伊之助、禰豆子、Aの5人。

他の人は暑くて乗り気じゃないとか
とにかく理由をつけて集まらなかった。

確かに、長ズボンとスニーカーという装備じゃ暑いけどね！

胡蝶先輩とか絶対来てくれると思ったのだが、
科学館で主催のイベントがあるんだとか…
凄い人だって事を軽く忘れていた…

一度凍らせた麦茶のペットボトルを首に宛て
涼みながらバスを待つ
「あっ、きたきた」

古びたバスが、一時間に一本だけ走ってくる
乗り込み、一番うしろの5人座れるスペースに座る

善逸が話題を振る
「今から行くとこって炭治郎と禰豆子ちゃんが育った山だっけ？」

「そうだよ！」
二人して目を細めて笑うので
よっぽどいい場所なんだろうなって伝わってくる。

「俺も山で育ったぞ！」
と伊之助が得意げに話す

伊之助の場合特殊だからなぁ…
経験豊富で楽しい遊びを知っていそうだ。

「山でどんなことして遊ぼう!!?」
わくわくしながら話を振ると、みんな目を輝かせる

「俺は川で魚捕る!!!」
と伊之助が立ち上がるのをみんなで座らせる

「私も川で遊びたい！山の中の川って冷たいんでしょ？」

「俺は植物の種類に目を向けてみたいな」
善逸が鞄の中から軽めの図鑑を取り出して見せる

「いいねいいね、楽しそう！」

「思い出の場所があるんだ！きっと皆気に入るよ」
炭治郎がそう言うと、禰豆子ちゃんもクスクスと笑う


「本当に楽しみ！」

バスに揺られながらみんなで話をしてるこの時間も
きっとかけがえのない思い出になるんだろうな、と思うと自然と笑みが溢れた


「Aちゃん、本当嬉しそうだね」
「連れてきてよかった」

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