守りたいのは【坂田銀時】 (ページ38)

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銀時side

沖田「旦那ァ」

ドS丸出しの顔で俺の名前を呼ぶ総一郎くん

何が言いてェのか予想がつく

案の定

沖田「旦那は、Aのことが好きなんですかィ？」

銀時「…そんなんじゃねェよ」

やけに重てェ一言だった

沖田「…ヘェ

なら、俺が貰っても文句はないですねィ」

銀時「なっ、！それとこれとは話が別だろ！？総一郎くん！」

沖田「総悟でィ

好いてもねェ、旦那の女でもねェのに何がダメなんですかィ？」

銀時「……なんで沖田くんはそんなAにこだわるんだ？」

そりゃァ、とどこか寂しげな、何かを思い出すような沖田くんの低い声が響く

沖田「Aは…どこか姉上と似ているんでィ

初めて会った時、微笑むAの顔を見て

直感でそんな気がしやした

だからか分からねぇが、目が離せねェ。

守ってやらねーといけない気がするんでィ」

沖田ミツバ。
沖田くんの姉ちゃんだ

俺はたいして知らねぇが

まァ、沖田くんにとってどれだけ大切な奴だったかはあん時の沖田くん見てれば痛ェほどわかる

だが、Aをそう簡単に渡すこたァできねェ。

俺ァ、アイツに何もしてやれねェが…………

それでも、今はまだ、そばにいさせてくれ

悪ィ、A。

銀時「総一郎く～ん、テメェの姉ちゃんとAが似てんだか知らねェが

アイツを…重ね合わせてんなら、それで好きってんなら、

それは、Aに対して失礼じゃねェか？」

沖田「………別に俺ァAを姉上と重ね合わせてるわけじゃねェ

それに、動こうとしねェ旦那にゃァとやかく言われたくないねィ」

Aによろしく伝えといてくだせェ

そう言い店を出ていった

頭を掻きむしる

銀時「クッソ」

何も言い返せねェじゃねーか。