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「A……?」
「へっ?」
「おはよう…」
「お、おはよう」
「風邪…?だったの?」
「え、あーうん、そうそう。まだ本調子じゃないけど…」
「そっか…ま、まあ来てて良かったよ」
「臨も、気を付けてね」
「ありがと」
なんだ…?この微妙な空気は……。
向こう側で、日向希がチラチラ見てにやついてるのが凄く気になるけど、
それはまあいい。
どのタイミングで告げよう。
「もしかしたら……もうあれかな……」
「何が?」
「ええっあっいや何でもないよ〜」
日向希が「早くした方がいい」って言ったのは、
一体どういう事なんだろう。
確かに嫌な予感はしてる。
中学校生活が近づいてくるにつれて、ますます膨らんでくる。
A、そこの中学行くよね…?
日向希が受験してるのは知ってる。
隣のクラスにも一人いて、そいつも昨日は休んでた。
Aはホントに風邪だったの?
好きな人を疑うことはしたくない。
でも、何を隠していることは察しがついた。
今度、思いきって聞いてみようかな。
何て言われるんだろう。
どんな顔をするんだろう。
ちょっと天然というか、おっちょこちょいな所はあるけど、
頭の回転は早くて、隙がないし、
かなりストイック。
体育こそ苦手だけど、出来ないのも可愛い。
左からガタッと音がした。
見てみると、
頬杖ついてたAが、寝落ちしていた。
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作者名:明音 | 作成日時:2016年12月26日 17時