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A
「えーっと、あれ？」
智
「ん？ なんか違った??」
A
「あ、べ、別になんでも無いです」
全てが夢通りにいかない事くらい想定内。
…………でも、これじゃ…
と、ここで私よりも出席番号が若い人のある苗字に目がついた。
『大野』さん……
考えすぎだわ
苗字が一緒なだけでそんな事疑う奴いないわ(笑)
そもそも兄妹だって思われた事あんま無いし。
納得して教室へ向かった。
担任の先生は始業式のときに発表される。
やっぱり翔にいになっちゃうのかな？
いや、想定外も有り得る!!
A
「あ…………」
鍵開いてないや
取りに行こうっと……
A
「……うわっ!?」
翔
「開いてないだろうと思って取ってきた」
A
「はぁ、びっくりしたー脅かさないでよ！」
翔
「ごめんごめん」
A
「んもう…」
翔
「ほら、ここは学校ですよ、櫻井さん？」
A
「あ、そうでした(照)」
翔
「一緒に入っていい？」
A
「別にいいですけど…」
なんか堅苦しい話し方って疲れる。特に仲のいい人とは。仲がいいって言うか兄妹か。
仲がいいってとこで止まってて欲しかったな〜
私と翔にいが兄妹じゃなきゃ良かったのに…
翔
「へぇ意外と広いんだ」
A
「あ、はい、まあ……」
そしてドアを閉めた瞬間…
翔
「あー疲れた!!」
A
「うっわびっくりしたー」
翔
「さっきから驚きすぎ(笑)」
A
「悪いのは翔にいでしょ？」
翔
「え、俺!?」
本当は、まだ赤の他人設定だけど、兄妹に戻っちゃった
A
「ねぇ担任の先生誰になんの〜？」
翔
「おーしえーませーん♪」
A
「翔にいのケチ」
翔
「そこケチなのか？」
A
「もうどーでもいいでしょ、そんなの」
翔
「んじゃ俺そろそろ行くわ」
A
「え、なんで？」
まだ離れたくなくて思わず聞いた。
翔
「いや、俺新任教師だからまだ生徒には見られちゃいけねーんだよな、本当は」
A
「あそっか」
実に納得。
確かに私達も、新任教師は始業式になって初めて見る。
あそこに翔にいがいると思うと……(。^。^。)
翔
「何笑ってんだよ」
A
「なんでも無いでーす、はい、いってら！」
翔
「はいはい」
A
「『はい』は一回！」
翔
「はーい、じゃあまた後で〜」
え、また後で……？
まさか、ね…………
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作者名：明音 | 作成日時：2016年10月19日 19時
