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家に帰って、翔にいに怒られた。
当然だよね、私の事を心配して学校の先生になったのに…
翔
「なあA、分かってんのか!?」
A
「……はい…」
翔
「俺はただ心配なんだよ、Aが」
A
「………」
翔
「やってみたくなる年頃だとは思うよ？そういうこと」
翔にいには何をしてたかなんて言えなかった。
だけど、翔にいはそれを聞こうとはしなかった。
翔
「…ごめん、怒鳴りすぎた。もう寝な？」
A
「ごめん…なさい…！」
翔
「分かったんならそれでいいよ？ほら…」
すっかり床に腰を落としてしまった私の手を握り、
翔
「もう、寝な？ 行こう」
A
「うん…」
翔
「もう泣くなって、折角の可愛い顔が台無しだろ？」
そう言って、涙を拭ってくれる。
どうしてそんなに優しくするの…また好きになっちゃうじゃん……！
翔にいは、私が眠るまで横に居てくれた。
でも、翔にいだって疲れてるんだから、本当は早く戻って欲しいとも、思っていた。
だから私は、寝たふりをした。
そしたら、遠くで声が聞こえて、唇に温かい感触があったような気がした……
翔
「おやすみ、A…」
それは本当に優しくて、静かなキスだった…
どうして？どうして、妹の私に…？
だけど、嬉しかった。
なんだか、上書きしてくれたみたいで…
ん？上書き？……あ、もしかして…
翔にい、何してたか、知ってたの？
嘘……でしょ…
まあそんな事はない。大丈夫大丈夫……
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作者名：明音 | 作成日時：2016年10月19日 19時
