〜131 ブラピside ページ31
食べたことのある特徴的な味だ。
隣でギャーギャー喚き散らすピットを無視し、この味をいつ実感したか思い出す。
そんなに前ではないはずだ。
最近だったと思うが…
「お前とは…前に会ったことがある。」
これが失くしていた記憶なのか？
１つ思い出すと、別の事もじわじわと蘇ってきた。
「もしかして、記憶が戻ったの！？」
「娘が2人…と言っていたな。」
「そういえば、アンタにそんなこと言ったわね。」
「気になる気になる！教えて教えて！」
熱苦しく迫ってくるピットの口に、食べかけの片方のパンを突っ込んだ。
「外に出るんだろ。」
「ええ、早く出ましょ。」
パンを完食し終える前に、店の外へ出た。
オレとピット、そしてイカロス15人は、煉瓦の道に沿って歩く女の後ろを挙って着いて歩く。
「ブラピの食べかけでもすんごい美味しい…」
ピットはオレが口に突っ込んだパンを細かく千切っては、宝石を見るような目でその欠片を眺めて口に入れている。
そんなことはどうでもいい。
「もう外へ出た。お前の旦那に聞かれることはない。さっさと話せ。」
「せっかちね。」
女は嘲笑すると、オレたちの方を向いて足を止めた。
「確かに、私に娘は2人いる。」
「そのうちの1人は、あのチビで間違いないんだな。」
そう聞いた一瞬だけ、女の眉間にシワが寄った。
そして、深々と頷いた。
「…だとよ。フィヨルドはこいつの実子だ。お前が知りたがっていた事実だろ。」
「うん…ボク、ここのパン屋さん毎日通うよ。」
ピットの後頭部を叩いた。
「いって…ごめん、冗談だよ。」
「真面目にやれ。」
ピットはちまちまと食べていたパンを一口で食べ終えると、一息吐いて女の顔を見た。
「あなたとフィヨルドが親子だという事実はわかった。問題は、過去に何があったのか…なんだ。」
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•:*+.ユミ.+*:• - 夢主の、本名がわかった途端、鳥肌が立ちました‼️これから、どうやって物語が進んでいくのか、楽しみです😆😍 (2021年12月5日 23時) (
レス) @page35 id: d5a0a5071d (このIDを非表示/違反報告)
きういち(プロフ) - みかんの缶詰さん» 回収できていないものもあるのですが、頑張って回収して行きたいと思います！ありがとうございます！ (2021年8月12日 7時) (レス) id: 3cf9b90fb6 (このIDを非表示/違反報告)
きういち(プロフ) - うさ丸032さん» ありがとうございます！私自身もハラハラドキドキ展開が好きでつい詰め込みすぎてしまいますが…これからもどうぞよろしくお願い致します！！ (2021年8月12日 7時) (レス) id: 3cf9b90fb6 (このIDを非表示/違反報告)
みかんの缶詰 - きういちさんの小説は伏線回収が素晴らしすぎて、何度読み返しても全然飽きません！これからも楽しく読ませていただきます！そして、応援しています！ (2021年8月11日 20時) (レス) id: a9da165b13 (このIDを非表示/違反報告)
うさ丸032(プロフ) - きういちさんの小説をずっと見ている者です！今回もとっても面白いかつドキドキする展開がまた僕にとっては面白さが湧き立ちます！きういちさん、ずっと応援しています！！頑張ってください！！！ (2021年8月7日 14時) (レス) id: 8172536591 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きういち | 作成日時：2021年8月3日 13時
