〜127 ピットside ページ27
ボクが女性に不意をつかれて捕まってしまった、街の中のオンボロな建物まで来た。
ボクとブラピ、イカロス5人で中へ入った。
埃っぽくて空気が悪い。
あの女性が今ここにいるのかはわからない。
念のために呼びかけた。
「いるなら出てきてくれ！話がしたいんだ！」
反応はない。ボクの声が虚しく響くだけ。
「うーん、やっぱりここにはいないか…」
「居場所くらい来る前に特定しろよ。」
建物の中を探したけど、女性どころか人間1人としていなかった。
だけど、ゴミ箱らしきバケツの中に奪われたボクの月桂樹を見つけた。
人間の間じゃ、月桂樹も高く売れちゃいそうなんだけどな…
「街を探してみるか…」
相変わらず街は賑わっている。
でも心配ない。
ボクたちは天使だ。
上空を飛んでいれば、目立ってすぐに見つけられ…
「…なあ、地上に来るまでどれくらい飛翔したっけ？」
「5分。」
だめだ。飛翔の奇跡は連発できない。
せめて1時間は間を空けないと翼が燃えてしまう…
…そうだ、空は飛べなくても、目立つ方法は他にある！
「ブラピ、ボクを肩車してくれ！」
「はぁ？嫌に決まってんだろ。」
「んじゃボクがしてあげるから！」
「却下だ気色悪い！」
わがままだなぁ…
仕方ないから、引き連れてきたイカロスマッチョに肩車してもらった。
これなら人混みの中でも目立てるぞ！
「…距離を置かせてもらう。」
「ンなこと言わずに、君もしてもらえって、ホラ！」
あからさまに嫌がるブラピを、もう1人のイカロスマッチョが無理矢理肩車した。
「や、やめろ！離しやがれ脳筋ヤロウ！」
抵抗するだけ無駄だ。
イカロスマッチョは力だけはピカイチなんだから。
「いい眺めだ…」
視界が良い。遠くまで見渡せる。
それなのに、ブラピは顔を真っ赤にして俯いている。
まあ、ボクの顔が見えれば問題はないんだけど。
もっと効果を上げるために、息をいっぱい吸って、思い切り吐き出しながら叫んだ。
「イケメン天使のピットはここですよー！」
周囲の人が一斉にこっちを向いた。
「ボクたちを売りものにしようとした人ー！恥ずかしがらずに出てきてくださーい！」
なんだか気持ちが良くなってきた。
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•:*+.ユミ.+*:• - 夢主の、本名がわかった途端、鳥肌が立ちました‼️これから、どうやって物語が進んでいくのか、楽しみです😆😍 (2021年12月5日 23時) (
レス) @page35 id: d5a0a5071d (このIDを非表示/違反報告)
きういち(プロフ) - みかんの缶詰さん» 回収できていないものもあるのですが、頑張って回収して行きたいと思います！ありがとうございます！ (2021年8月12日 7時) (レス) id: 3cf9b90fb6 (このIDを非表示/違反報告)
きういち(プロフ) - うさ丸032さん» ありがとうございます！私自身もハラハラドキドキ展開が好きでつい詰め込みすぎてしまいますが…これからもどうぞよろしくお願い致します！！ (2021年8月12日 7時) (レス) id: 3cf9b90fb6 (このIDを非表示/違反報告)
みかんの缶詰 - きういちさんの小説は伏線回収が素晴らしすぎて、何度読み返しても全然飽きません！これからも楽しく読ませていただきます！そして、応援しています！ (2021年8月11日 20時) (レス) id: a9da165b13 (このIDを非表示/違反報告)
うさ丸032(プロフ) - きういちさんの小説をずっと見ている者です！今回もとっても面白いかつドキドキする展開がまた僕にとっては面白さが湧き立ちます！きういちさん、ずっと応援しています！！頑張ってください！！！ (2021年8月7日 14時) (レス) id: 8172536591 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きういち | 作成日時：2021年8月3日 13時
