宝石とボロ布 -1- (ページ7)

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「お願いだよ！君の実力を知っての頼みだ！」

「くどい。さっさと女神の元に帰れ。」

「嫌だね！君が協力してくれるまでボクはここに来続ける！毎日な！」

「くどい男は嫌われるぞ。」

「ボクにはパルテナさまがいるからいいもんねー！」

騒がしくて目が覚めた。
どうやら私は、知らぬ間に寝入っていたみたい。

記憶中では確か、木にもたれかかって座りながらうたた寝していた。

私は今、ハンモックの上にいる。
天使が移動させてくれたらしい。

「オレがキレる前に帰れ。」

「キレたらどうなるかなー？」

「狙杖の弾がお前の頭を貫く。」

「おっそろしい…でも帰らないぞ！」

騒がしい声は徐々にこちらに近づいている。

「なあ頼むよ、君じゃないとダメなんだ！」

「他を当たれ。」

声のする方を見ていると、木々の間から2人の天使が姿を現した。

黒い天使と、昨日の白い天使。

黒い天使は私の存在に気がつくと、白い天使に体当たりをした。
その衝撃で、白い天使は低木の上に転倒した。

「いって！何するんだよ！」

「き、貴様に協力するなんざまっぴらだ！さっさと帰りやがれ！」

「何でそんな焦っているんだよ…何か隠してるのか？」

もしかして、私を隠しているつもりなのだろうか？

「な、なんでもない！」

白い天使は黒い天使を疑いの目で睨み、瞬時に黒い天使の足にしがみついた。

先程の白い天使の如く、黒い天使も倒れた。

「隙あり！」

勝ち誇ったような顔をする白い天使は、こちらへ足を運んだ。

そして、私の顔を見て立ち止まった。

「あれ！？君は昨日の！その格好は…ブラピの羽衣？」

「あの方、ブラピさんというんですね。」

「ブラピって言うな！」