〜32 ブラピside ページ32
「ここにいろ！」
憎い男の怒鳴り声と、何かが倒れるような衝撃音が聞こえ、意識を取り戻した。
目を開け、痛む体を動かし、何が起きたのか確認した。
見慣れた姿をした人間が倒れている。
こいつが誰だかわかっている。
わかっているが、喉が枯れ、名前を呼べない。
そいつは震えながらゆっくりと起き上がった。
「…ブラピ。」
オレのことを知っている。
オレの顔を見て、ぎこちなく微笑んだ。
「見つけた。」
紛れもない。
こいつはフィヨルドだ。
オレを助けるために、わざと捕まったと言うのか？
「これ飲んで。」
そう言うと、懐から赤い液体が入った小瓶を取り出した。
神のドリンクだ。女神に持たされたのだろう。
その小瓶の蓋を開けると、飲み口をオレの口に当て、中身を流し込んできた。
多少咽せながらも、全部飲み込んだ。
飲み終えた事を確認したフィヨルドは、今度は着ているワンピースの裾を躊躇いもなく上にあげた。
小さく細い体にはベルトが巻いてあり、そこには鞘に収まったシルバーリップの半分が装備されていた。
これも女神に持たされたのだろうか。
「動ける？」
早くも神のドリンクが効き、体の痛みが引いてきた。
右腕も動かせる。
フィヨルドからシルバーリップを受け取り、足枷を切り離した。
この屈辱から、やっと解放された。
立ち上がると、フィヨルドがオレの前に立ち、ゆっくりと近づいてきた。
そして、咄嗟に抱きついてきた。
「良かった…」
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きういち(プロフ) - タルトさん» いいだろぉう？うちの子1素直なの (2020年8月7日 0時) (
レス) id: b59611960a (このIDを非表示/違反報告)
タルト(プロフ) - 素直すぎるフィヨルドさんかわゆす (2020年8月6日 23時) (レス) id: f82116cd88 (このIDを非表示/違反報告)
零々 - (*´∇｀*)ﾝﾌﾌ (2020年7月18日 17時) (レス) id: 93a6410874 (このIDを非表示/違反報告)
きういち(プロフ) - 零々さん» ありがとうございます！頑張りまぁぁぁす！ (2020年7月17日 23時) (レス) id: 18cefecbc6 (このIDを非表示/違反報告)
零々 - ﾜｱｧｧｧ( ☆∀☆)とても面白いです！更新頑張ってください！ (2020年7月17日 21時) (レス) id: 93a6410874 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きういち | 作成日時：2020年6月16日 23時
