〜19 ブラピside ページ19
人影のない浜辺まで飛んできた。
どこへ行こうと、奴らはしつこく追ってくるのは承知だ。
フィヨルドを下ろすと、ずっと左手に持っていたシルバーリップの片方をオレに差し出し、弱々しい声で呟いた。
「こんなに怯えていて、復讐なんてできないよね。」
自分を縛っていた主人の息の根を止めて逃げ出したとは思えない程、か弱く見える。
当時は相当、精神的に参っていたんだろう。
道具として扱われるのには慣れていても、命を狙われている事には慣れていない。
怯えて当然だ。
「本当に復讐するかどうかは、お前次第だ。」
そう言ってやると、下を向いてまた呟いた。
「復讐なんて私にはできない。感情を表に出すことすら上手くできないんだから。」
かなり弱気だ。
「実行する前から諦めるのか？」
「死にたくない。」
「死ぬと思っているのか？」
問い詰めたが、珍しく答えなかった。
不確かな死を恐れているようだ。
「死を恐れていたら自由になんてなれない。」
「自由ってなんだろう。」
その場でしゃがみ、塞ぎ込んだ。
「誰からの束縛も支配もない、強制もなく、思うままで……孤独だ。」
「…そっか。」
何をするか、どうしたらいいかの決断も、全て自身で下す。
自由は常に、死と隣り合わせだ。
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きういち(プロフ) - タルトさん» いいだろぉう？うちの子1素直なの (2020年8月7日 0時) (
レス) id: b59611960a (このIDを非表示/違反報告)
タルト(プロフ) - 素直すぎるフィヨルドさんかわゆす (2020年8月6日 23時) (レス) id: f82116cd88 (このIDを非表示/違反報告)
零々 - (*´∇｀*)ﾝﾌﾌ (2020年7月18日 17時) (レス) id: 93a6410874 (このIDを非表示/違反報告)
きういち(プロフ) - 零々さん» ありがとうございます！頑張りまぁぁぁす！ (2020年7月17日 23時) (レス) id: 18cefecbc6 (このIDを非表示/違反報告)
零々 - ﾜｱｧｧｧ( ☆∀☆)とても面白いです！更新頑張ってください！ (2020年7月17日 21時) (レス) id: 93a6410874 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きういち | 作成日時：2020年6月16日 23時
