続・天使たちの短編集 (ページ13)

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2日目。
さすがに2日連続でツンデレ発動してくれないだろう…
と思いつつ、日記をつける。

今日は珍しく、ブラピが体調を崩した。
最近気温の変化激しいからな…

自室で看病でもしてやろうと思ったが、感染ると言われ、追い出された。

だが放っておくわけにはいかない。

自室のドア越しに、大きめの声で何か欲しいものはあるか聞いてみた。

ノジア「お腹空いてない？喉乾いてないか？」

すると、かすれた声で返事が来た。

ブラピ「…腹減った。」

食欲はあるみたいだ。
重度な風邪じゃなさそうで安心した。

素早くお粥を作り、持って行ってやった。
ドアを開けたら、不可解な光景が目に入った。

ノジア「ワタシの狙杖…」

ブラピは、ワタシのイバラの狙杖を抱えて眠っていた。
い、痛くないのか？

ワタシが部屋に入ると、気配を感じたらしく目を開いた。

ブラピ「ん…ノジア…」

寝ぼけているのか。
明らかに、狙杖に話しかけている。

ブラピ「そんな牙向くなよ…痛いじゃねーか…」

ブラピ、それ牙じゃなくて、イバラだ。

なるほど、ブラピはワタシの狙杖をワタシに見立てて抱えていたのか…

やばい、母性本能擽られる。

ノジア「ほら、目を覚ませ。ごはん作ってきてやったよ。」

ブラピ「ごは…ん？」

不思議そうにワタシを見ると、口を小さく開いた。
その姿は完全に、餌を求める雛鳥だ。

ノジア「くっ…かわいい…！」

まるで幼児退行でもしてしまったかのように、俗に言う「あーん」を求めてくる。

こんなの、「自分で食べろ」なんて言えるわけがない。

まだ温かいお粥をスプーンで掬い、ブラピの口元まで運んだ。

が…

ブラピ「……はっ。」

今までおっとりしていた目は、いつも通りはっきりした目に戻った。

そして横目でワタシを見ると、ワタシの手からスプーンを奪った。

ブラピ「じ、自分で食える！」

目、覚しちゃったか…
デレデレのブラピも悪くなかったのに…