友達以上恋人未満系メンバー【ころん】

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『……ころんの馬鹿。』


こ「…え？なんて言った？」


『ころんの馬鹿って言ったの！！』



自分でもこんな大きい声出るのか、ってレベルの声量で叫んでしまった。

でも今はそんな事気にしていられない。


何が【忘れてくれていい】だよ。

そんな簡単に忘れられるわけないじゃん。



『私があの時どんな気持ちで目瞑ったのか
分からんの！？

何でそんなこと言うん……？』



気がつくと床にポロポロと落ちていく涙達。

するとそれに気付いたのか、ころんの右手が
私を慰めるように私の肩に乗る。


大好きなその手の温度を感じるのですら今は怖いんだよ。



こ「……本当は忘れてほしいわけないじゃん。

僕のせいで前みたいにバカみたいに話せる事ができなくなるって考えたら辛くて…！」



私の肩に乗ったころんの右手が、私の体を包むように背中に回され引き寄せられた。


……ころんに抱きしめられてる。


恥ずかしさとか嬉しさとか色んな感情が
ゴッチャゴチャに混ざってさっきの倍くらいの涙がボロボロと目から溢れていく。


『ころん、忘れたくない。

ころんとキスしたの気まぐれとかじゃなくて
ちゃんとした自分の意思やから…。
だから無かったことにしたくないよ……。』


そう言ってころんの顔を見ると何故か
ころんの目にもうっすら涙が溜まっていた。


な、なんでコイツまで泣きそうになってるの？

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