兄に愛されなさすぎて困ってます

１５ ページ16

千夏さんの家に着いた。




千夏さんは一人暮らしのはずなのに、すごく広い。






千夏「そこら辺に適当に座っていて。」




千夏さんはそういうと、寝室らしき部屋に入っていった。




数分後、千夏さんは男の姿で出てきた。




やっぱりかっこいいな。






その後は、千夏さんが夜ご飯を作ってくれた。





すごくおいしかった。




途中でピンポーンとインターホンがなった。




どうやらはるかくんが着替えを持ってきてくれたらしい。




まあどうせ、せとかちゃんに言われてだろうけど。




私のせいで空気が悪くなってしまった。




すると千夏さんが気を使ってくれて、




千夏「先にお風呂に入ってきていいよ」




と言ってくれた。






私の後に千夏さんがお風呂に入った。




千夏さんが出てきて、二人でソファーに座ってダラダラしていた。






あまり面白くない芸人さんのテレビを見ていたら、




千夏「ちとせ、はるかから逃げんな。」




と言われた。




千夏「俺は兄貴からも家からも逃げた。




だからお前には逃げて欲しくない。




こんな苦しみお前に味わえさせたくない。」




千夏さんは苦しそうに言った。






そして、千夏さんは私の頭に撫でた。




千夏「もし、はるかと向き合あってつらくなったらここに来な。




ここはお前の居場所だ。」




千夏さんの手は大きくて、温かかった。




はるかくんとずごく似ている手だった。




なんでか、いやだからかすごく安心して、






泣いてしまった。






ああ、誰かに甘えたかったんだ。






こんな弱い自分なんか大嫌いだ。

１６→←１４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す