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〘46〙書類整理 ページ1







《猟犬》のバーサーカー、末広さんと戦ってから早数週間。職場もなんてことなかったかのようにいつもの仕事をしている。日本人って社畜なんだなあ、とか思いながら書類を整理する。



『そうだ、優さん』

「どうしたの?」

『次の長期休みに、行きたいところ…というか、やりたいことがあるのですが』

「ほう、どこで何を?」


優さんは丸メガネをくいっと上げた。こうしているとただのほんわかした優しい事務員さんなんだけどなあ、と大倉さんや古賀さんとの絡まりを思い出しながら思う。



『武装探偵社に、依頼を』



そう言うと優さんがぴた、と止まった。どうしたのだろう、と思いそのまま問うと「特務課何か至らぬ点でもありましたかあ!?」とデスクに崩れた。
これは結構疲れてるな、と思い『コーヒー飲む?カフェインは社畜を救うよ』とブラックコーヒーを渡す。



「あ、ありがとう。最近残業続きで……。ってそうじゃないんだよね!」

『探偵社に行くのに何か問題あったっけ』

「探し人なら特務課も負けてませんよ!」

『でも特務課、今鼠関係の後処理に追われてるじゃない』



かたかたとパソコンに文字を打ち込んでいく。
それに、特務課に借りを作るのは少々怖い。



「まあ、それなら仕方がないかなあ……。確かに、特務課以外で私達の事情を理解してくれる探偵社なんて深月ちゃんのところか探偵社しか無いもんね」



う〜んと数秒考える素振りを見せたあと、彼女は「いいよ」と笑った。
天真爛漫なあの笑みではなく、特務課職員としての使命に満ち溢れた表情。



「ちなみに、どんな依頼をするつもりなの?」

『――母の、居場所だね。大戦後、母は行方知れずだったんだけど…。そろそろ時も時だし、存命しているのならば会いたい、と思ってね。それに、死んでいたとしてもあんなに兄を溺愛していた母が同じお墓に入れないなんて喚きそうって言うのもあるかな』



私には何も、愛情を何も与えてくれなかった。子供を産んだ人間を母と呼ぶのならばあの人は私の母で相違無い。ただ、子を愛情を持って接し、育てた人間を母や父と呼ぶのなら、あの人は兄の母であり、私の母ではなかった。



「ちなみにお兄さんの遺骨とかっていうのは……」

『無いよ』

「…そっか」

『あはは、いいのいいの』



兄の死はもう乗り越えた。……が、数週間前の件で母の行方の他に気になることが増えた。

───母に関する衝撃の事実が判明するまで、残り……。

〘47〙再会→



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ぺぺいペイペイ - んんん大好きぃ… (9月25日 11時) (レス) @page14 id: 574270cb2a (このIDを非表示/違反報告)
柏よもぎ(プロフ) - ハコ28さん» ありがとうございます!現在誠意製作中ですのでこれからもよろしくおねがいします (2023年4月3日 9時) (レス) id: 3dd860d531 (このIDを非表示/違反報告)
ハコ28 - とっても面白いです。続きを楽しみに待ってます (2023年4月2日 21時) (レス) id: 2c42bd39d0 (このIDを非表示/違反報告)
柏よもぎ(プロフ) - つゆこさん» ありがとうございます〜〜!!!これからも頑張っていきます!!✨ (2023年2月18日 21時) (レス) id: 541650209c (このIDを非表示/違反報告)
つゆこ(プロフ) - 第二幕おめでとうございます!!この小説も大好きです、ずっと待ってました!更新待ってます!((私は福地殿嫌いじゃないですよ!)) (2023年2月18日 9時) (レス) id: 655992e81c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柏よもぎ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/ichigo15ca1/  
作成日時:2023年1月30日 16時

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