〖条野採菊〗マンドラゴラ・ガール〖文スト〗

嵌められて一日目・その一 ページ13

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時刻は午前三時。



『めっちゃよく眠れた…』




恐ろしいくらいによく眠れた。半年ぶりにこんなによく眠れた…。《猟犬》怖い…。
半年前にもお前寝ろ(意訳)って言われて大倉さんに寝かされた。その時もめっちゃ眠れた。




「おはようございますAさん。もっと遅く起きると思っていましたが、案外早かったですね」

『おはようござ……え、…！？』




挨拶をしかけたが急いで布団を深くかぶる。
目の前に居た条野さんは着替え中だったようで、上半身が裸のままだった。
…やめて！！テロ！！テロだよこれはもう！！

私確かに強化手術で見てはいる！ただその時は謎のテンションになってるから何も感じないんだけどこういうプライベートでとかは無理なんだって！！！

というかちゃんと軍人さん！！きゃあ！！




「心音が早くなりましたがどうかしましたか？」




くす、と笑う声が聞こえる。
やめろやめろ！！朝っぱらから私に色気テロを仕掛けてくるな！！そういう耐性ないんだよ！！




『すみませんちょっと早く着替えてこの部屋から出ていただいて』




私だって着替えたい。そしてマンドラゴラたちにおはようって言うんだ！！！




「まったく、別に私は見えないので良いじゃないですか」

『セクハラされる未来が見えたんですが』

「チッ」




舌打ちされた！！！ねぇ！！それはどういう意味の舌打ちですか！？



『ッ、もうはやくお願いします！！』

「はぁ…また今度(、、、、)ですかね」




そう言って条野さんは出ていった。このときどんな顔をしていたかは分からないけれども、また今度というその一言に恐怖を覚えた。

多分今週一週間はほとんど条野さんと一緒ってことでしょ？？今度イズいつ！？いつなの！？ねえ！！！

…まあとりあえず居なくなったので、パジャマを脱いで私服に着替える。




『火傷消えないなぁ…』




腹部や腕に薄っすらと残ったやけどの跡をなぞる。
え？なんでこんなに焼けてるかって？色々あったんだよ察せ。

違う？「焼きまんじゅうになりかけたのか」って？うるせえ私は太ってないわ！！




「火傷？ちょっとこのドア開けなさい」

『わ〜〜〜そうだった忘れてたちょっと待ってください違いますドアを開けようとしないでください！！』




そうだったそうだったこの人耳がいいんだた独り言丸聞こえになるんだった！！
ガチャガチャと恐ろしい音が聞こえてくる。やめて。私のライフはもうゼロよ！！

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