ghost.31 ページ31
「やっぱり、好きなんですか？
Aちゃんのこと」
「はっ！？……いや、そんなことはな、い、はず…」
「そんな強がらなくても……」
るぅとくん、鋭いな…。
僕ってそんなに分かりやすい…？
Aのことをどう思ってるか。
それはもうあと一歩で答えが出る。
けど、出したくない。それを認めたくない。
だって、幽霊に恋なんて、叶いっこないのに。
それに、万が一僕の気持ちがAにバレたら？
Aはきっと困ってしまう。
「……僕は、ころちゃんの幸せをお祈りしてます」
「なにそれ〜。僕が好きなの前提じゃん」
「でも、否定は出来ないですよね？」
「うっ…ぐぬぬ……」
してやったり顔で言うるぅとくんに、僕は言葉に詰まった。
この腹黒はほんとに…。
てか、僕ってやっぱそんなに分かりやすいの…？？
「……あの、ころちゃ＿＿＿」
るぅとくんがそう言いかけたとき、僕のスマホが鳴った。
さとみくんから電話だ。
るぅとくんに一言謝りを入れてから電話に出る。
電話の内容は今度撮る予定のコラボ動画についてだった。
食事中ってことで電話は早々に切り上げて、僕はまたるぅとくんとの会話に戻った。
「ごめん、るぅとくん。
なんか言いかけてたよね？」
「えっ、あ……。
ごめんなさい、忘れちゃいました…！」
「ええっ、なにそれ！」
「また思いだしたら言います」
そう言って笑うるぅとくんに、僕は「そっかー」と返した。
るぅとくん、何言おうとしてたんだろう。
.
帰りのタクシーの中で、僕はAのことを考えていた。
Aと過ごせる時間はもう限られている。
正直に言うと、寂しい。
Aが居なくなったら、僕はひとりぼっちになる。
朝起きたら「おはよう」って元気いっぱいに挨拶してくれて、
作業が終わったら「お疲れ様」って優しい顔で労ってくれて、
「行ってらっしゃい」って笑顔で見送ってくれて、「おかえり」って嬉しそうに出迎えてくれる。
そんな毎日が、終わる。
思えば、いつもAに元気をもらって、Aの笑顔に助けられてきた気がする。
……僕、Aに救われてたんだな。
やっぱり、Aが成仏するのは寂しい。
この気持ちは、ただの友達に対して抱く感情じゃない。
もう、認めるしかない。
＿＿＿僕は、Aのことが好きだ。
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ましゅ☆まろ。紫月まろ。(プロフ) - とっても面白かったです！今更ながらですが、完結おめでとうございます！ (7月24日 12時) (
レス) @page50 id: df7b4f216a (このIDを非表示/違反報告)
葉琥(プロフ) - 完結おめでとうございます。信じてもらえないかもしれませんが自分も一回幽体離脱したことがあって、その時、夢主ちゃんと同じような体験があってこんな偶然あるんだな〜っと思いながら読んでましたｗ (2020年9月5日 23時) (レス) id: b0d47f7052 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - 完結？おめでとうございます！！さとみくんが出てきた所で一人でずっとつぼってましたwお話面白い部分もあり、切ない部分もあり、すごく面白かったです！ありがとうございました！ (2020年3月29日 0時) (レス) id: d37bac9867 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - お疲れ様でした！！すごく面白かったです！！ (2020年3月28日 17時) (レス) id: e38bb1f61d (このIDを非表示/違反報告)
詩織-siori‐ - すごくおもしろかったです。意外性のある作品だったので先が読めなくてすごく楽しかったです。 (2020年3月28日 15時) (レス) id: 2a36034942 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2020年2月28日 18時
