ghost.22 ページ22
「ちょっ…！
ころんくん大丈夫！？」
「だいじょーぶー…」
僕は今うつ伏せになってるから、Aがどんな表情をしてるのか分からないけど、心配してることは声色で分かる。
うぅ、それにしても頭痛い…。
「熱は？」
「わかんなーい…。
朝計ったきり計ってない…」
「薬は？」
「飲んだ〜…」
「ご飯は？」
「食べてなーい…」
「ご飯食べずに薬飲んだの…？」
「うん…」
ちらりとAの顔を見ると、わなわなと肩を震わせていた。
え、なに、僕怒られるの…？
「ころんくん」
「…はい」
「それで良くなるわけないでしょ！
……もう！ちょっと待ってて！」
「は、はい…」
Aはパタパタとリビングから出て行った。
そしてしばらくして、タオルを宙にぷかぷか浮かせながら戻ってきた。
「はい、タオル濡らしてきたから」
「おー、ありがとう…」
タオルをおでこに当てると、しんどさが一気に緩和した。
冷たくて気持ちいい…。
「忙しいのは分かるけど、身体が資本だよ…。
倒れちゃったりでもしたら、元も子もないし…」
「それはそうなんだけど…」
「自分のこと、大切にしなきゃダメだよ」
珍しく真剣な顔をしたAの気迫に圧倒されて、僕は頷くことしか出来なかった。
しばらく横になっていると、段々と眠気が襲ってきた。
これはもう寝そうだな、と思ったので、僕はAに「一時間後に起こして」と言った。
「一時間って…。……ころんくん、
あんまり頑張りすぎたら、いつか＿＿＿」
意識が朦朧としていて、Aがその後なんて言ったのかは聞き取れなかった。
今にも寝そうな状態でうとうとする僕を見て、Aは「おやすみ、ころんくん」と言って微笑んだ。
.
今、熱どのくらいあるんだろう。
思わずころんくんのおでこに手を伸ばした
「あ…、」
が、触れられるはずもなく、手は虚しく空を切った。
ころんくんはいつも私の力になってくれてるのに、私はころんくんに何もしてあげられない。
私って本当に非力だな…。
熱にうなされながら眠るころんくんを見ているのが辛い。
いつも頑張ってるから、きっと疲れが出ちゃったんだ。
お仕事頑張ってるころんくんのことは好きだけど、あんまり根詰めてたら心配になる。
ころんくん。
あんまり頑張りすぎたら、いつか…
＿＿＿＿＿いつか、私みたいになっちゃうよ。
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ましゅ☆まろ。紫月まろ。(プロフ) - とっても面白かったです！今更ながらですが、完結おめでとうございます！ (7月24日 12時) (
レス) @page50 id: df7b4f216a (このIDを非表示/違反報告)
葉琥(プロフ) - 完結おめでとうございます。信じてもらえないかもしれませんが自分も一回幽体離脱したことがあって、その時、夢主ちゃんと同じような体験があってこんな偶然あるんだな〜っと思いながら読んでましたｗ (2020年9月5日 23時) (レス) id: b0d47f7052 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - 完結？おめでとうございます！！さとみくんが出てきた所で一人でずっとつぼってましたwお話面白い部分もあり、切ない部分もあり、すごく面白かったです！ありがとうございました！ (2020年3月29日 0時) (レス) id: d37bac9867 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - お疲れ様でした！！すごく面白かったです！！ (2020年3月28日 17時) (レス) id: e38bb1f61d (このIDを非表示/違反報告)
詩織-siori‐ - すごくおもしろかったです。意外性のある作品だったので先が読めなくてすごく楽しかったです。 (2020年3月28日 15時) (レス) id: 2a36034942 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2020年2月28日 18時
