ため息 ページ42
＊
鏡に映る自分の姿を見る。
あんなに優しくされて、
舞い上がっていたのは、私だけなのかな…
そう思うと、恥ずかして、切なくなる。
落ち着いて、
A「平常心、平常心」
よしっ。
化粧室から出て、
気持ちを切り替え仕事に取り掛かりに戻ろうとした時、
健二郎「Aちゃん？」
A「健二郎さん！お疲れ様です。オフィスで会うの、久しぶりですね？」
健二郎「せやな、なんか最近忙しくてなー。…？」
A「？」
じっと見つめられると
緊張してしまう。
だんだんと熱くなる顔。
健二郎「なんか、雰囲気変わった？」
A「えっ//そうですか？」
健二郎「うん。なんか……」
心なしか赤くなっていく健二郎さんの耳
A「？//」
そしたら、私の後ろから声が聞こえて…
岩田「Aちゃん、大丈夫？」
振り返るとすぐ側まで岩田さんが来ていて、
A「岩田さん！大丈夫です。途中で抜けてすみません」
目線は私の後ろへと移る
岩田「お疲れ様です」
健二郎「おぉ、おつかれ。なんやAちゃん体調不良か？無理すんな。」
A「はい、もう大丈夫です」
健二郎「そか。なんかあったらすぐ言えよ」
じゃ
って先にオフィスに戻る健二郎さん。
岩田「なに話してたの？」
なんだかトゲのある言い方。
A「挨拶を…」
岩田「…挨拶だけで、なんでこんなに顔熱くなってるの？」
スッと手が頬に…
岩田さんに触れられるだけで
心臓がバクバクする
A「あの、誰かに見られたら…」
岩田「俺は別にいいけど？」
そう言って、
小さいためいきを１つ。
それから、戻るよ
って。
岩田さん、怒ってる？
＊
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作者名：いちご | 作成日時：2020年8月14日 21時
