胸の奥底が… ページ28
*
亜嵐side
健二郎「はぁ?!帰った?」
「なんか、Aちゃんが体調悪くなったとかで」
雨も止んで、みんながテントや道具をしまい始める。
それなのに、全く戻ってくる様子もない2人。
どうやら岩田さんから連絡があったみたいで、
Aちゃんが体調不良になったらしい。
亜嵐「大丈夫ですかね?俺、あとで連絡いれておきます。」
健二郎「あー、うん。よろしく…。」
明らかに落ち込んでる様子の健二郎さん。
具合が悪くて、
電話出られなかったんだよね?
Aちゃん…?
〜
Aside
見慣れた景色になり、
そのうち、マンションが見えてきた。
今日の朝、迎えに来てくれた場所に車が止まる。
A「家までありがとうございました。」
岩田「うん。Aちゃん、今日あったことは秘密ね。誰にも言っちゃダメだよ。」
A「そんな、言えません//」
思い出すだけで、熱くなる。
恥ずかしくて節目がちになる。
岩田「ほんと、可愛い…」
左手が顔の方に伸びてきて、
ポンと頭の上にのせる
そのまま手を下におろして、
優しく髪を撫でる。
A「//」
はやくここから去らないと。
また岩田さんのペースにのまれてしまう。
みんなにも同じようにしてるんだって
頭でわかってても、
そんな優しい目で見つめられると、
勘違いしちゃいそうになる。
彼が私を好きになるなんて選択肢、そもそもその考え自体が私の中にはなかった。
A「お疲れ様でした//失礼します」
ドアを開けたところで、
岩田「Aちゃん、今度は2人でデートしよ?」
とっさに振り返る。
A「えっ…」
岩田「いいよね?」
A「はい…」
岩田「よかった。じゃあ、また」
車が小さくなるまで見送った。
今日起きた事、岩田さんの言動が私にはいまいち掴めなかった。
でも、
あなたの顔を見ると、
キュッと胸の奥底が締めつけられるみたいに苦しいの。
この感情は、
なに…?
*
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作者名:いちご | 作成日時:2020年8月14日 21時