ラナンキュラス ▼吉沢亮 (ページ26)

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モニタリングページ26

【夜の路線バスで怪奇現象が起きたら…信じる？信じない？】

《恐怖の路線バスに乗り込んだ、今回のターゲットはこのふたり……俳優、吉沢亮と女優、針谷A。》

(近藤「美男美女～」)

(木下「めっちゃすきなんだけど」)

(小杉「仲ええよなこのふたり」)

『ロケバス大丈夫かな』

「エンストらしいよ」

『あ、そうなの？故障じゃないならよかった』

《撮影中にロケバスがエンスト、深夜に路線バスでの移動という有り得ない状況に、文句のひとつも言わないどころか心配までしてくれる、見た目も中身も国宝級のふたり。》

『けっこう山奥だね』

「真っ暗だよ外」

『なんかいそう』

バスの乗客「なんか聞いた話だけど、この辺、出るらしいよ」

バスの乗客「知ってる！ウエディングドレス着た女の霊でしょ」

バスの乗客「そうそう、なんかこの先まで乗る客いないらしい」

《仕掛け人である最後のバスの乗客が、それらしい話をしながら降車し、バスの車内はふたりきりに。すると、それまで一人用の座席に座っていた二人が、おもむろに長椅子に並んで座った。》

(近藤「すごい自然だった今。えっ？夫婦？」)

「ねぇA今の聞こえた？」

『バシバシに聞こえた』

「マジで出んのかな」

『マグル界でもゴーストって透けて見えるのかな？』

「え？今Aハリポタの世界線なの？」

『かれこれ15年以上ホグワーツからの手紙待ってるよ』

《真顔でテンポのいい漫才のような会話を繰り広げる国宝を延々眺めていたいところだが、ここで最初の仕掛け。》

─♪、次、止まります

「次だっけ？」

『いや……あと4つ先』

「だよね」

『え？亮押したんじゃないの？』

「押さないよ」

『……ゴーストもういるんか！』

「え、なんで？」

『だって、私ら以外に見えるタイプのお客さんいないし。てことは見えないタイプのお客さんが次降ります～って、ボタン押したわけよ』

「ねえほんとやだ」

『彼ら普通にすり抜けられるのにね……あ、これ地雷か。ごめん。そうよね、生身でありたいよね』

「A～帰ってきて～、俺らはマグルだよ～」

《あまりにも異なる世界線での順応性が高い針谷に、吉沢の怖がる声も虚しく、さらなる仕掛け……運賃を表示したモニターに、白い女の影が浮かび上がる》