ラナンキュラス ▼吉沢亮 (ページ20)

今日:18 hit、昨日:2 hit、合計:77,308 hit

＊ページ20

次に飲むお酒を考えてる間に、ふみは乱れた髪を整えて、こむちゃんは笑いすぎて上がった息を整え終えていた。

二階堂「せめてジャンル！恋愛？」

『さぁね～』

コムアイ「せめてお相手！吉沢亮？」

『さぁね～』

大当たりです、おふたりさん。
というか、逸らしたはずの話題が戻ってきてる。

二階堂「そうだよ、その話してたんじゃん。で、どうなのよ。あっちの気持ち分かってるんでしょ？」

コムアイ「あれは本当に近代稀に見るベタ惚れ」

『……分からないって言えるほど純情じゃない』

コムアイ「分かってはいるんだ。Aは男を弄ぶタイプじゃないと思ったけどねぇ」

良くない沈黙。
今までの定例会ではなんとか避けていた、私に本音を吐かせるためのふたりの脚本を、とうとう演じさせてしまった。

『あ～……もう、好きだよ』

二階堂「友達としてってやつ？」

『……だったら苦労しない』

二階堂「……やっっっと吐いたなA～！」

コムアイ「これは交際発展待ったなしですな！」

このふたり、本当に私の扱い方を極めてる。
嬉しそうに何度もハイタッチをして喜ぶふたりをよそに、言ってしまった後悔をビールと一緒に喉の奥に流し込んだ。
そうだよ、私は吉沢亮に恋してますよ、なんて、ヤケ気味に。

二階堂「押しちゃえばいいじゃんか～」

『いいの、不変がいちばん』

コムアイ「怖がりだなー、そこが可愛いんだけど」

そう言って頭をポンポン、と撫でてくれるこむちゃんに、目を閉じて身を委ねた。

今以上の幸せを求めたら、今の幸せはどこへ行ってしまうんだろう。今、満ち足りている。溢れて零れて、大事なものまで流されてしまわないように、毎日「せつなさ」だけを取り分けて、私の中で愛でる。

それが、ちょうどいい。

二階堂「幸せが怖いか」

『んーん、エモさが愛おしい』

コムアイ「Aちゃんの世界観だ」

二階堂「恋するアラサー、って感じだね」

『そのうちタラレバ娘になってたりしてね』

二階堂「そん時はKEYくんみたいな年下男子捕まえようぜ！」

『あ！野生の年下イケメンがあらわれた！』

二階堂「年下イケメン！ゲットだぜ！」

コムアイ「やだも～いきなり小3男子」

針谷A & staff

ろくがつ。

【写真:二階堂ふみとコムアイの後ろ姿】

@ccc ふみちゃんとコムアイちゃんだ！定例会ですね！

@fff Aちゃんも見たい～！