＊＊37.愛のそばで幸せを感じた ページ37
＊＊
「…」
皆に、本格的にドラマに出ることを伝えられた。
"『田中のドラマが決まった、皆支えてやってくれ』"
「…」
ほっぺにひんやりとした感覚があって、見上げるとあやめさん。
「あやめさん」
筒井「Aちゃん、浮かない顔ですね〜」
「〜っ！」
思わず抱きしめてしまった。
筒井「Aちゃん、ご飯いこっか」
「え？」
筒井「食べたいものあってね。1人行動好きだけど、今日は誰かと食べたいの」
「…っ、行きます、」
筒井「ん、行こう。…私は、そんなことないからね」
気持ちを読み取るように、あやめさんは言葉をかけてくれた。
あやめさんも、急にフロントにバンっと出されて、私の気持ち少し分かってくれてるのかな。
筒井「チャンスがあるってことは、Aちゃんの努力が認められてるんだよ」
それだけあやめさんは伝えて、私の背中を摩った。
「私、怖いんです…現場で虐められるの、」
筒井「子役の頃だよね。それ知ってるの、私とあーやとさくたんさんと瑛紗ちゃんだっけ？」
静かに頷く。
「祝ってもらえて嬉しいのに…っ、どこかでみんなが、何か言ってるようで…」
Aちゃんは、1歩踏み出したくて決めたらしいけど、実際はすごく怖い気持ちなんだと思う。
筒井「約束」
「え？」
筒井「ご飯いこう。お泊まりしよう。ディズニー行こう」
「ほんとですか！？」
筒井「ほんと。ご褒美もあげる」
「じゃあ、Aって呼んでください」
筒井「分かった。約束」
＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 297人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうあ
| 作成日時：2024年3月18日 23時
