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「樹なんかあったの？」
樹「なんかあったのお前だろ」
確かに、少し影のかかった感じ。
でも、昔ほど酷くはなくて。
「樹は、元子役ってどう思う？」
樹「え？」
「永瀬さんのドラマに出て欲しいって運営さんにお願いされたの」
樹「は？」
Aが壊れた子役時代を過ごして、辞めてしまったのは、事務所も含めて、この業界で誰も知らない。
でも、今Aに演技をさせたら？
トラウマになってないか？
家族も、みんなそれが怖いんだよ。
樹「やりたいの？」
「…悩んでるってことは、少し興味があるんだと思う…でも、怖い」
樹「？」
「次期乃木坂のエース」
樹「え？」
「上の人からそう言われた。それになる準備だって。」
樹「…」
散々、Aがもう一度この業界に入って、壊れたことは、みんな知ってるはず。
Aの事が大事な、メンバーは止めるはず。
でも、ここ最近のAは、そうではなくて。
「…その肩書き嫌だなぁ、」
樹「…A受けろ」
「え？」
樹「みんな止めると思う」
「え、じゃあ、なんで樹は…っ」
樹「お前のことがすげえ大事で、ちゃんと見てるからだよ」
「…」
樹「大丈夫、Aなら。Aは、それを確信したかったんだろ」
「…さすが、兄妹の中でも、1番見てた人だなぁ、」
樹「ぜってえ見るから。そんな肩書き、ぶっ壊すAを。」
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作者名：ゆうあ
| 作成日時：2024年3月18日 23時
